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2008/12/03
東京バレエ団 創立45周年記念公演ラインナップ

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2009年8月、東京バレエ団は創立45周年を迎えます。

2009年1月より、2010年2月まで、創立45周年記念公演シリーズとして計10公演を開催いたします。東京バレエ団が誇る多彩なレパートリーに加え、東京バレエ団初演となる全幕2作品の上演が決定。東京バレエ団の魅力を余すことなくご覧いただける充実のラインナップとなりました。


















2009年
1月

I.マラーホフ版「眠れる森の美女」全幕


創立45周年記念公演シリーズは、ウラジーミル・マラーホフ振付「眠れる森の美女」で華やかに開幕します。"真のおとぎ話を描きたい"というマラーホフの夢が具現化した舞台は、全編が美しい薔薇の庭園で繰り広げられ、大人が楽しめるファンタスティックな世界を創りだしています。ディアナ・ヴィシニョーワとマラーホフ、吉岡美佳と後藤晴雄の2組の主演コンビへの期待とともに、マラーホフがカラボスを演じるのも大きな話題となっています。

 














2月

II. <ベジャール・ガラ>

「ボレロ」「ペトルーシュカ」「ドン・ジョヴァンニ」「ギリシャの踊り」「中国の不思議な役人」


2008年から2009年にかけて東京バレエ団が上演してきた<ベジャール追悼特別公演シリーズ>もいよいよ最終公演を迎えます。クライマックスとなるこの公演では、シルヴィ・ギエムがベジャール追悼のために封印を解いて踊る「ボレロ」、追悼公演シリーズに特別出演している首藤康之がはじめて"娘"に挑む「中国の不思議な役人」など、追悼公演の掉尾を飾るに相応しいプログラムが実現します。

 














3月

III 「白鳥の湖」全幕


今回の「白鳥の湖」では、注目のホープ高木綾、田中結子がオデット、オディールに初めて挑むのに加え、<Stars of Tomorrow>と銘打った若手特別公演でも新人3名が主役デビューを果たします。抜群のパートナーシップを誇る上野水香と高岸直樹、そして高木、田中の相手役を務める木村和夫とともに、主演キャストに3組に8人が主演するこの公演で、東京バレエ団の層の厚さと充実ぶりを感じていただけるに違いありません。

 














4月

IV <創立45周年記念スペシャル・プロ>

J.ノイマイヤー振付「月に寄せる七つの俳句」/F.ブラスカ振付「タムタム」/H.ランダー振付「エチュード」


シリーズ第4弾は、<スペシャル・プロ>というタイトルどおり、東京バレエ団にとって特別な意味をもつ3作品が上演されます。ジョン・ノイマイヤーが東京バレエ団のために振りつけた「月に寄せる七つの俳句」は1989年に初演され、大き話題を呼びました。1989年の再演以来、今回実に18年ぶりの上演が実現します。また、フェリックス・ブラスカ振付の「タムタム」は、8人の踊り手による初演作が東京バレエ団のために24人に拡大されたもので、海外公演で頻繁に上演してきた作品。日本では7年ぶりの上演となります。そして、ハラルド・ランダーの代表作「エチュード」は、東京バレエ団の実力を海外で知らしめ、たびたび熱狂を巻き起こしてきた十八番の作品です。


 














6月

V.「ジゼル」(全幕)


東京バレエ団が「ジゼル」を初演したのは、創立から2年後の1966年。同年に行なわれた第1次海外公演でも「ジゼル」を上演し、ソ連文化省から"チャイコフスキー記念"の称号を贈られました。「ジゼル」はまさに東京バレエ団を世界に導いた作品といえるのです。一糸乱れぬコール・ド・バレエの美しさは絶賛され、創立45周年を迎える今、「ジゼル」は世界から認められる東京バレエ団の看板演目のひとつとなっています。

 














7〜8月

VI 7月~8月 第12回世界バレエフェスティバル

全幕特別プロ「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「眠れる森の美女」

<オマージュ・ア・ベジャール>




世界バレエフェスティバルの特別プログラムとして行われる全幕プロは、ここでしか実現しないトップスターの競演で、バレエ・ファン垂涎のイベントとなっていますが、主演ダンサーたちからの信頼を得て、これを支えるのは東京バレエ団です。今回は3つの全幕プロに加え、特別に、2007年11月に亡くなったモーリス・ベジャールに捧げる<オマージュ・ア・ベジャール>も開催されます。<オマージュ・ア・ベジャール>では東京バレエ団初演となる「ルーミー」の上演も決定。幾重にも重なる「特別」な意味をもつ公演となります。

 














9〜10月

VII マカロワ版「ラ・バヤデール」全幕 【東京バレエ団初演】 


東京バレエ団ではこれまで<影の王国>の場面だけをレパートリーにしていましたが、今回はじめて「ラ・バヤデール」全幕上演に挑むことになりました。マカロワ版「ラ・バヤデール」はABTで初演され、英国ロイヤル・バレエ団など多くのバレエ団でレパートリーとなっています。主人公3人の関係が丁寧に描かれ、最終幕での3人の迫真のパ・ド・トロワや、他の版では省かれることの多い神殿崩壊もシーンがあるなど、独自の魅力に溢れるプロダクションです。

 














11〜12月

VIII ワイノーネン版「くるみ割り人形」(全幕)


東京バレエ団がレパートリーとしている、ワイノーネン版「くるみ割り人形」は、クララ役を主演バレリーナが演じ、人形とねずみの戦争から、妖精たちがめくるめく舞いを見せる雪の国、楽しいディヴェルティスマンが披露されるふしぎの国までを、王子とともに旅します。どのシーンにも踊りの見どころがふんだんに織り込まれたこの作品の魅力を、東京バレエ団の実力派ダンサー余すことなくお届けします。

 





      











2010年
1月

IX 「ラ・シルフィード」(全幕)


19世紀のロマンティック・バレエの最高傑作と呼ばれたフィリッポ・タリオーニ振付「ラ・シルフィード」は、ピエール・ラコットにより20世紀のバレエ界に蘇りました。この詩情あふれる舞台には、ほかの古典バレエの名作に勝るとも劣らないバレエの醍醐味が満ちています。東京バレエ団では1984年の初演以来、海外公演でもたびたび上演してきており、世界各地で絶賛を博してきました。いまや世界に誇る東京バレエ団の代表的なレパートリーとなっています。

 














2〜3月

X アシュトン振付「シルヴィア」全幕 【東京バレエ団初演】 


創立45周年記念公演の掉尾を飾るのは、英国ロイヤル・バレエ団日本公演でも絶賛を博し、東京バレエ団初演となるフレデリック・アシュトン振付「シルヴィア」。英国バレエの創始者たるアシュトンの「シルヴィア」は、古典的な様式美を大切に創られ、深い表現力と、ロイヤル・スタイルという優雅さが要求される作品。「真夏の夜の夢」でアシュトン作品にはじめて取り組み、大きな成果をあげた東京バレエ団が、ふたたびアシュトンの世界に挑みます。

 

photo:Kiyonori Hasegawa