前回2014 年の日本公演で、あらためてイタリア・オペラの伝統に根ざした素晴らしい上演を聴かせたローマ歌劇場。この歌劇場が一時期陥った低迷を完全に払拭したのは、終身名誉指揮者リッカルド・ムーティが数年にわたって力を注ぎ込んだ成果でした。ムーティがローマ歌劇場を離れた後も、マエストロが仕込んだ“オペラづくり”は、劇場スタッフやオーケストラ、合唱の一人ひとりに受け継がれ、さらに進化を続けています。

2018 年の日本公演には注目の女性演出家による話題の2 作がプログラムされました。奇しくも二人とも“巨匠の娘”!

ヴェルディ作曲『椿姫』を手がけたのは、映画監督の巨匠フランシス・フォード・コッポラの娘ソフィア・コッポラ。2016 年5月の新演出初演が映画監督として活躍するソフィアのオペラ・デビューとなりました。この『椿姫』、映画界とファッション界にも及ぶ一大センセーションを巻き起こしました。舞台衣裳はイタリアを代表する「ヴァレンティノ」が、そして舞台美術は映画「バットマン ビギンズ」や「ダークナイト」を手がけたイギリスのプロダクション・デザイナー、ネイサン・クロウリーが担当しているのです。

プッチーニ作曲『マノン・レスコー』は、マエストロ・リッカルド・ムーティの娘キアラ・ムーティによる演出です。女優としての経験もあるキアラは、近年オペラ演出で成功しています。オリジナルに忠実な美しい舞台設定で、作品のもつ美しさや悲劇性が観る者に素直に伝わる演出は、父親の類まれな資質を受け継いでいるようです。

日本公演では、『椿姫』はイタリアの若手“三羽がらす”として注目のダニエーレ・ルスティオーニ指揮のもと、新鋭ソプラノ、フランチェスカ・ドット、美声テノール、アントニオ・ポーリ、巨匠歌手レオ・ヌッチ、『マノン・レスコー』は、イタリアのベテラン指揮者ドナート・レンツェッティのもと、人気ソプラノ、クリスティーネ・オポライスと実力派テノール、グレゴリー・クンデによる悲恋カップル、前回日本公演『ナブッコ』で見事なタイトルロールを聴かせたルカ・サルシなど、充実の豪華キャストが予定されています。

予定される出演者

フランチェスカ・ドット
Francesca Dotto

クリスティーネ・オポライス
Kristine Opolais

グレゴリー・クンデ
Gregory Kunde

レオ・ヌッチ
Leo Nucci

アントニオ・ポーリ
Antonio Poli

ルカ・サルシ
Luca Salsi

※上記の演目および出演者は2016年9月1日の予定です。今後、出演団体側の事情により変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。