サッカーを応援するように、
オペラやバレエを応援してください。

 昨年は東日本大震災、それに続く福島の原発事故によって、日本の音楽・舞台芸術を取り巻く環境は大きく変わりました。今年は尖閣諸島の問題があって、中国との関係がぎくしゃくし、政治もとより経済にも暗い影を落としています。実際、東京バレエ団は11月に北京公演を予定していましたが、中止に追い込まれてしまいました。2年連続で日本の経済は大打撃を受けていますが、経済がどんどん冷え込んでくると、真っ先に影響を受けるのが芸術文化です。日本独自の伝統文化を保持することも重要ですが、オペラやバレエ、コンサートはいまや世界共通の芸術文化ですので、国際的な競争力が必要とされています。スポーツに例えれば世界中で盛んにやられているサッカーのようなもので、その国の文化度を測る共通のモノサシのような役割をはたしています。そのグローバルな文化であるオペラやバレエなどの舞台芸術活動が、わが国においては近年だんだん元気がなくなってきていると感じています。
 わが国の舞台芸術に向けられる予算は年々少なくなっていますが、中国や韓国など経済が好調なアジアの国々は、オペラやバレエ、オーケストラなどの舞台芸術の振興に力を入れています。これまで日本は世界最大の音楽市場の一つと言われていましたが、近年は海外の芸術団体が日本を素通りして、中国や韓国に行く現象が顕著になってきています。中国や韓国は日本と違って国が招聘事業にもお金を出しているのです。
 たとえ経済が元気を失っていても、日本はさらに成熟した文化国家をめざさなければなりません。すぐれた芸術文化には人々を惹きつける力があります。ゆとりと潤いを実感できる心豊かな生活と、個性にあふれ活力に満ちた社会づくりのためには、さらに芸術文化の振興に取り組まなければなりません。こうした背景の中、公益法人改革は民間からの寄付を促進させることを意図した行政改革かと思いますが、いまだ軌道に乗っているとは思えません。残念ながら、わが国には欧米と違って芸術文化をサポートするために寄付をしなければならないという文化が育っていないように思います。そこから少しずつ変えていくのも弊財団の使命かと考えています。
 弊財団は2011年4月より公益財団法人として新たにスタートを切りましたが、弊財団が舞台芸術の振興という所期の目的に向かって活発な活動を続けるためには、どうしても舞台芸術を愛する皆さまからの寄付が必要なのです。なお、弊財団への寄付金は、税制上一定の優遇措置を受けることができます。特典も用意しています。弊財団の活動にご理解を賜るとともに、皆さまからのご支援を切にお願い申し上げます。

◆詳しくはNBS支援業務室  Tel. 03-5721-8000 まで。

全国の映画館で英国ロイヤル・バレエ団公演シリーズ上演

 ワーナー・マイカル配給により、全国の劇場で英国ロイヤル・バレエ団の公演がシリーズで上映されます。今年10月から来年5月にかけて、本拠地コヴェントガーデンからの衛星中継ほか、国内未公開の公演映像など、バレエ・ファンには魅力的な全8公演をラインナップ。映画館の大スクリーンと5.1サラウンドチャンネルの音響効果は、臨場感に溢れ、舞台とは違う新しいバレエの楽しみ方を発見できるでしょう。2013年7月の日本公演とともに、英国ロイヤル・バレエ団の魅力をたっぷりとお楽しみください。

[今後の公開日]
2012年
11月14日(水)「マノン」全3幕
12月14日(金)【衛星中継】「くるみ割り人形」全2幕
2013年
1月23日(水)「ジゼル」全2幕(プティパ版)
2月20日(水)「ロミオとジュリエット」全3幕
3月29日(金)【衛星中継】「不思議の国のアリス」全3幕
4月10日(水)「眠れる森の美女」プロローグ付き・全3幕
5月22日(水)「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」全2幕
■鑑賞料金
中継上映作品 ¥3,000  収録上演作品¥2,500
前売鑑賞券:3枚セット券 ¥7,500、 
前売鑑賞券:6枚セット券 ¥14,400
■詳細・上映劇場については
www.theatus-culture.com をご覧ください。

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