オーストリア大使館でのメディア・プレゼンテーションより (写真右より、ベルンハルド・ツィムブルグ駐日オーストリア大使、ドミニク・マイヤー ウィーン国立歌劇場総監督、バリトンの甲斐栄次郎、ライブストリーミング担当のクリストファー・ヴィーダウアー)
ウィーン国立歌劇場は、2013年10月27日から、インターネットを通じてオペラやバレエの公演を楽しめるライブストリーミングを開始しました。
世界中の観客が、高品質のライブ映像を自宅で楽しめる「お家で生オペラ」の実現となるこのプロジェクトが紹介されるメディア・プレゼンテーションが、12月14日にオーストリア大使館で行われました。駐日大使をはじめ、この日のためにウィーン国立歌劇場のドミニク・マイヤー総監督が急遽来日。
国立歌劇場総監督への就任依頼を受けた6年半前から、「世界中の人に観てもらうことが夢だった」とマイヤー総監督。
このライブストリーミングは、フルハイビジョンの高画質と高音質に加え、舞台の全景とライブ編集された映像の2つのチャンネルを切り替えながら観ることが可能。劇場内に設置された9台のカメラでとらえられた映像は、このプロジェクトのために新設されたデジタルビデオスタジオで全世界へと送り出されます。さらに、タブレットやスマートフォンではセカンドスクリーンという専用アプリで、字幕を同時受信することができるようになっていて、現在はドイツ語、英語、韓国語ですが、順次その他の言語も追加されるとのこと。日本語は2月からのスタートが予定されているそうです。
「有料にしたのは、芸術に対する”対価”であるべきだからです。ただし、高価過ぎてはいけないということで、1公演14ユーロにしました。何人で観ても同じなのですから、決して高くはないでしょう」とマイヤー総監督。今後は、年間60本程度の配信を考えているとも語りました。
オペラやバレエに興味はあるけれど、何を観たらよいかわからない、長い時間ホールに座っていられるか不安…といった、さまざまな理由で体験する機会を逃している方も少なくないかもしれません。このプロジェクトは、そうした方々にとって、気軽に楽しめる、しかも世界最高峰の公演という点が大きな魅力です。ここでオペラやバレエの楽しさを感じたら、きっと次は、劇場で生の公演を味わいたい!と思っていただけることでしょう。
▶ウィーン国立歌劇場ライブストリーミング