8月29日から31日、東京バレエ団創立50周年〈祝祭ガラ〉は、大入満員のお客さまを迎え、盛大に開催されました。猛暑も一段落の兆しでしたが、会場内は熱気にあふれ、どの演目にも長いカーテンコールが繰り返されました。
 会場のロビーのいたるところに、東京バレエ団の50年の歴史を物語る国内外公演ポスターが展示されました。なかには日本のバレエ史にいまも語り継がれているマーゴ・フォンテイン主演「眠れる森の美女」(1973年)やパリ・オペラ座ガルニエ宮での「ザ・カブキ」初演(1986年)のポスターなどもあり、バレエ・ファンの方々からは、あらためて東京バレエ団の輝かしい歴史を感じるとの声が聞かれました。
 また、この〈祝祭ガラ〉では、まず、はじめに、東京バレエ団の50年の足跡が特別編集の映像によって紹介されました。走馬灯のように次々と映し出される東京バレエ団の足跡をたどる5分弱の映像は、観る者を一気に時空を超えた世界に引き込むものとなりました。この"目で見る東京バレエ団の50年"の映像は、東京バレエ団ビデオ一覧でもご覧になれます。(http://www.thetokyoballet.com/videos
 ウラジーミル・マラーホフ共演による「ペトルーシュカ」、鮮烈なエネルギーがほとばしる「スプリング・アンド・フォール」、マニュエル・ルグリと吉岡美佳によるドラマティックな「オネーギン」から第3幕のパ・ド・ドゥ、息を飲むほどの静謐な美しさに満ちた「ラ・バヤデール」の"影の王国"。そして、本公演の数日前に"2015年末引退表明"のニュースが話題となったシルヴィ・ギエムの「ボレロ」と、東京バレエ団の実力が存分に発揮されたこの〈祝祭ガラ〉は、大きな節目を飾るにふさわしい華やかさにあふれ、東京バレエ団が今後のさらなる飛躍を誓う決意表明のセレモニーのような印象を観客に与えたように思えます。




NBSについて | プライバシー・ポリシー | お問い合わせ