創立50周年を迎えた東京バレエ団にとって2015年は、2014年から繰り広げられた〈創立50周年記念〉シリーズを締めくくるとともに、新たな飛躍へと飛び立つ年ともなります。大きなプロジェクトに挑むことで、団員一人ひとりが東京バレエ団の歴史と実績を振り返り、一回りもふた回りも大きな成長を遂げることに結びついたといえます。
2月マラーホフ振付・演出「眠れる森の美女」、3月「ジゼル」は、ウラジーミル・マラーホフがアーティスティック・アドバイザーとして綿密な指導を行い、〈創立50周年記念〉シリーズの仕上げを見せてくれることとなります。ダンサーたちの新しい可能性とその魅力が発揮される公演となることでしょう。
6月には、ソリストだけでなく、コール・ドの素晴らしい美しさがすでに大絶賛されているマカロワ振付「ラ・バヤデール」が上演されます。これに続く第29次海外ツアーでは、モーリス・ベジャール・バレエ団との共同制作によるベジャール振付「第九交響曲」をもってヨーロッパに乗り込みます。東京バレエ団の実力は、すでに世界中で認められていますが、一大スペクタクルであるこの「第九」は、東京バレエ団の新たな魅力として、各地の観客を驚かせることとなるはずです。
また、すでに東京バレエ団の"看板"演目の一つとなっているワシーリエフ振付「ドン・キホーテ」は、世界バレエフェスティバルの全幕特別プロのほか、10月にも公演が行われます。
子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」は、すでに大きな反響を獲得しています。2015年には、新たに「ドン・キホーテ」の制作も予定されており、〈めぐろバレエ祭り〉をはじめ、日本各地の子どもたちの目を輝かせることでしょう。
2015年の年末には、先にダンサーとしての引退を表明したシルヴィ・ギエムとの全国縦断公演が行われます。"伝説"となる公演にちがいありません。
2016年年明けには、古典の傑作「白鳥の湖」。充実の実力と古典バレエの醍醐味を、どうぞお楽しみに。
photos : Kuyonori Hasegawa
東京バレエ団創立50周年記念シリーズ(9) ウラジーミル・マラーホフ アーティスティック・アドバイザー就任記念第2弾 マラーホフ振付・演出 「眠れる森の美女」 全3幕プロローグ付 2月7日〜8日 東京文化会館 東京バレエ団創立50周年記念シリーズ(10) ウラジーミル・マラーホフ アーティスティック・アドバイザー就任記念第3弾 「ジゼル」 全2幕 3月12日〜3月15日ゆうぽうとホール 3月21日 妙高市文化ホール ナタリア・マカロワ振付 「ラ・バヤデール」 全3幕 6月中旬 東京文化会館 第29次海外公演 モーリス・ベジャール振付 「第九交響曲」 ヨーロッパ・ツアー 東京バレエ団& モーリス・ベジャール・バレエ団共同制作 6月中旬〜7月初旬 ローザンヌ、モンテカルロほか ワシーリエフ振付 「ドン・キホーテ」 全2幕プロローグ付 7月下旬 東京文化会館 10月下旬 神奈川県民ホール めぐろバレエ祭り 子どものためのバレエ 「ねむれる森の美女」 子どものためのバレエ 「ドン・キホーテ」(ニュープロダクション) 8月中旬〜下旬 めぐろパーシモンホールほか、各地 シルヴィ・ギエム& 東京バレエ団全国縦断公演 シルヴィ・ギエム ファイナル 12月初旬〜下旬 東京ほか 「白鳥の湖」(ニュープロダクション) 全4幕 2016年2月初旬〜中旬 東京、横須賀、西宮