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2003年4月23日（水）7：00pm
2003年4月27日（日）2：00pm
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いま最も世界中で注目されているメゾ・ソプラノ、ヴェッセリーナ・カサロヴァと、輝かしい美声のテノール、ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラの共演は、前半にマスネの『ウェルテル』、後半に『カルメン』と、フランス・オペラの二大名作でプログラムが組まれています。場面の流れを損なうことなく組まれた選曲は、オペラ全曲に匹敵するほどのドラマティックなひとときをもたらしてくれるはずです。
二つの作品に共通するのは愛ゆえの苦悩、そして死。ことに、愛の不条理に悩み、最後には死を迎えるのが男性の方、というところも共通しています。カサロヴァは自分に婚約者がいることも知らずに恋心を抱いてしまったウェルテルに心動かされながらも、結婚した以上夫への貞節を守ろうとする女性シャルロットと、魔性の女の代名詞的な女性カルメンという対照的なキャラクターを聴かせてくれることになります。そして一方のラ・スコーラは、ウェルテルもホセも、叶わぬ恋に身を滅ぼす男性ということになります。リリック・テノールによって切々と歌い上げられる愛の苦しみは、女性を陶然とさせるものに違いありません。
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