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《ルグリと輝ける仲間たち》で来日が予定されている、パリ・オペラ座バレエ団の新鋭マチュー・ガニオが、5月20日、パリのバスティーユ・オペラ座で上演されたルドルフ・ヌレエフ版「ドン・キホーテ」終演後にエトワールに任命されました。任命は、パリ・オペラ座バレエ団芸術監督ブリジット・ルフェーヴルの推薦を受けて、総裁のユーグ・ガルにより行われました。
マチュー・ガニオは昨年12月に“スジェ”に昇級したばかりの20歳。このたびはその上級の“プルミエ”を飛び越した昇進で、近年ではローラン・イレールやマニュエル・ルグリの例まで遡らねばなりません。しかもイレールやルグリの時よりも若いエトワールの誕生とあって、パリのバレエ・ファンは今、おおいに沸いています。
父はマルセイユ国立バレエで長年活躍したデニス・ガニオ。母はパリ・オペラ座バレエ団で1976年にやはりスジェから飛び級でエトワールに昇進、1980年にマルセイユに移籍したドミニク・カルフーニ。1980〜90年代前半に世界バレエフェスティバルなどでたびたび日本も訪れた高名なダンサーの両親の下、1984年に生まれたマチューは、はじめマルセイユ国立バレエ学校で研鑚を積み、1996年にはローラン・プティ版「くるみ割り人形」に子役として出演しました。
1999年パリ・オペラ座バレエ学校に編入。2001年のバレエ学校公演では「コッペリア」主役のフランツとジョン・ノイマイヤーの「ヨンダリング」に選ばれ、前者の映像はまもなく市販されて話題となります。同年秋、パリ・オペラ座バレエ団に入団し、翌年コリフェ、2003年12月にスジェと毎年の試験のたびに昇進。舞台では、「ジュエルズ」「シンフォニー・イン・C」や「ジゼル」などで準ソリスト役を踊りましたが、今年1月、ユーリー・グリゴローヴィチ振付の「イワン雷帝」で初の大役“クルブスキー公”に抜擢されて成功を収め、大器の片鱗を現わしました。この春の「ドン・キホーテ」は二度目の大役、アニエス・ルテステュと組んだ3度目の出演で昇進が決定されました。
マチュー・ガニオは7月1日と5日にパリ・ガルニエ宮で「ラ・シルフィード」に主演が予定されており、その後、マニュエル・ルグリたちと共に来日を果たします。
パリ・オペラ座が、ギエムやイレール、ルグリらの後を継ぐスターとして大きな期待をかける正統派大型新人。初の日本公演をお見逃しなく! |
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