東京バレエ団「ジゼル」(全2幕)
ロンドンの観客をうならせ、東京の観客を陶酔させたコジョカルの十八番。 当代随一との呼び声高いジゼルが、ベスト・パートナーとともに初お目見え!
GISELLE Ballet in two acts 振付・演出:J.コラーリ/J.ペロー/M.プティパ/L.ラブロフスキー 改訂振付(パ・ド・ユイット):V.ワシーリエフ 音楽:アドルフ・アダン 美術・衣裳:ニコラ・ベノワ 東京バレエ団 総監督:佐々木忠次 芸術監督:飯田宗孝
イントロダクション
コジョカルの天稟の才能が、コボーの腕の中でどこまでも飛翔して、深まる。 ベスト・パートナーだからこそ実現する至高の瞬間!
ドイツの山村と深い森を舞台に、村娘ジゼルが恋人に裏切られて息絶え、魔性の精霊ウィリと化してなお愛をつらぬくロマンティック・バレエの名作「ジゼル」。19世紀のロマン主義の息吹を浴び、幻想的な異界と結びついてめくるめく魅惑を獲得した本作は、名だたるバレリーナたちがその表現を競ってきたことでも知られています。 そのジゼルを演じて当代随一との呼び声が高いのが、英国ロイヤル・バレエ団のトップ・プリマ、アリーナ・コジョカルです。コジョカルは2001年、本作の圧倒的な成功により、ロイヤル・バレエ団2年目という若さでプリンシパルに昇格しました。日本でも、2006年にコジョカルが本作を初めて披露したとき、彼女の真価をはじめて知ったという声を多く聞きます。か細く内気で、けれどどこにでもいるような自然な少女が、ダンスを通してウィリに魅入られていく魔性。その化身としてステップを踏みながらも、愛の心を振るわせる強さと崇高さ。音楽と結びつきながら、ヒロインのドラマをどこまでも深く探求する名演は比類のないものと言えるでしょう。 そのコジョカルの演技が、もっとも信頼するパートナーであるヨハン・コボーとの共演によっていっそう魅力を増すことは、昨年の世界バレエフェスティバルや「くるみ割り人形」でも立証ずみ。卓越した技術と円熟したキャリアをもつコボーは、繊細なヒロインを支えながら、自身も的確な役作りを通してドラマを豊かに造形していきます。 東京バレエ団の「ジゼル」は、ロシアの伝統を受け継ぐ演出・美術にワシーリエフ振付の華やかなパ・ド・ユイットが加わったヴァージョン。ウィリの群舞では毎回大きな拍手が起こるなど、見どころ満載です。創立45年記念シリーズを通して数々の新作を成功させ、海外からも大きな注目を集めている東京バレエ団と、魅力的なスターとの共演を、どうぞお楽しみください!