来年、創立50周年を控えた東京バレエ団は、そのプレ企画、バレエ・ブラン・シリーズ第2弾として、バレエ史上に不滅の輝きを放つ名作「ジゼル」を上演します。物語の舞台はドイツの山村と深い森。村娘ジゼルが恋人アルブレヒトに裏切られて息絶え、魔性の精霊ウィリと化してなお愛を貫く物語は、幻想的な異界と結びついてめくるめく魅惑を獲得し、現代でもその美しさと、人間の本能と愛をめぐるドラマによって深い感動をもたらします。
 アルブレヒト役で登場するのは、これからのバレエ界を担うプリンスとして注目を集めているデヴィッド・ホールバーグです。端正な美貌と品格ある精確なダンスで、古典から現代作品までさまざまなレパートリーを踊り、アメリカン・バレエ・シアターでプリンシパルに登りつめたホールバーグは、アメリカ人として初めてロシアの名門ボリショイ・バレエのプリンシパルの座も得て、大きな話題を呼びました。一見するとクールなまでに端正なその踊りは、近年、作品世界を絶妙に捉えた情感や風格を表し評価を高めています。
 初日にジゼルを踊るのは、精霊となっても愛の意志を失うことない演技が感動を呼ぶ上野水香。二日目は、はかなげな娘がまさに透明な光を放つ精霊となって幽玄の世界へと導く吉岡美佳。旬の輝きを放つプリンスと東京バレエ団が誇る2人のプリマの新たなパートナーシップはもちろんのこと、ロシアの伝統を受け継ぐ演出・美術、華やかなパ・ド・ユイット、そして毎回大きな拍手が起こるウィリの群舞まで、名作の輝きをご堪能ください!

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