来年夏、創立50周年を迎える東京バレエ団の記念すべきシリーズが、世界中で傑作の評価を不動のものにしている「ザ・カブキ」でいよいよスタートします。
 20世紀の巨匠振付家モーリス・ベジャールが歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」をもとに東京バレエ団のために創作した「ザ・カブキ」。現代の青年が“忠臣蔵”の時代にタイムスリップし、サムライ“由良之助”となって主君の仇討ちを果たします。歌舞伎と武士道──日本が世界に誇る伝統芸能と精神文化が、ここでは西欧のバレエという手法で絶妙に表現されるのです。1986年の初演以来、日本はもとより世界15か国27都市で183回上演。昨年もバレエの殿堂パリ・オペラ座で2度目の上演を果たし、6公演が完売、連日喝采を浴びる快挙を成し遂げました。
 今回、“討ち入り”の14日初日に主演するのはパリ・オペラ座でも活躍した2人。20歳で由良之助に抜擢され、若獅子のごとき溌剌かつ堂々とした演技で早くも定評を得ている柄本弾と、驚異的なプロポーションと素質の良さで弱冠17歳にして顔世御前に抜擢された二階堂由依。そして2日目に登場するのは、このたび見事6代目の由良之助に抜擢され、「この役を演じるために入団した」と意気込みを語る演技達者な森川茉央と、抜群のしなやかさとたおやかな演技で6月の「ラ・シルフィード」主演を成功させて飛躍を遂げた渡辺理恵です。
 そのほかにもフレッシュな顔ぶれが多くお目見えし、新生「ザ・カブキ」とも言える本公演。舞台を飛び回る四十七士の活躍や、その凛とした生きざま、和のバレエの美しさをお楽しみください!


to English Site

NBSについて | プライバシー・ポリシー | お問い合わせ