ジョン・ノイマイヤー振付「ロミオとジュリエット」 全3幕
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ 装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ 東京バレエ団 総監督:佐々木忠次 芸術監督:飯田宗孝 ジュリエット:河谷まりあ ロミオ:後藤晴雄 Romeo and Juliet Ballet in three actsイントロダクション
疾走する青春。ドラマティックな恋。 東京バレエ団が総力を挙げて贈る50周年記念シリーズのハイライト!
ジュリエット:沖香菜子 ロミオ:柄本 弾
東京バレエ団創立50周年記念公演第3弾に登場するのは、ドラマティック・バレエの巨匠として現代に並ぶ者のないジョン・ノイマイヤーの大作「ロミオとジュリエット」です。東京バレエ団はこれまでノイマイヤーによる二つのオリジナル作品─日本的な題材から生まれた「月に寄せる七つの俳句」「時節の色」と、「スプリング・アンド・フォール」という詩的な中編を上演してきました。しかしノイマイヤーの代名詞でもある物語バレエの大作に挑むのはこれが初めてのことです。
ノイマイヤーが「ロミオとジュリエット」を発表したのは1971年。ラヴロフスキー、アシュトン、クランコ、マクミラン、ベジャール…錚々たる振付家たちの名作が誕生した後に、29歳のノイマイヤーは原作であるシェイクスピアの戯曲に立ち戻ることで、それまでとはまったく違ったアプローチで本作を創造し、その成功によって振付家としての名声を不動のものとしました。
想い人に付きまとう惚れっぽいロミオと、バスタオル一枚ではしゃぎ回るあどけないジュリエット。前代未聞の主人公たちの登場に始まる本作は、恋がもたらす彼らの変化を主軸に、おなじみの登場人物たちに新しい解釈が与えられ、緻密に組み立てられた物語が展開します。また祭りに沸く街に旅芸人の一座を登場させ、時空を超えて恋人たちの心理や運命を描くという独創的な演出もノイマイヤーならでは。「この作品がすべての出発点となった」と語る若き日の巨匠のエッセンスが詰まった本作は、今なお新鮮な驚きと魅力に溢れています。
ジョン・クランコ振付「オネーギン」で実力を蓄えた東京バレエ団が取り組む、2作目の本格的な物語バレエにどうぞご期待ください!