プログラム

 東京バレエ団創立50周年を記念する本公演では、その歴史の後半を象徴するバラエティに富んだレパートリー5作を、東京バレエ団との共演回数トップ3を誇るゲスト・スターたちとともに披露します。
 20世紀初頭、バレエ史を大転換させたバレエ・リュス。その貴重な作品の数々は、今では19世紀の古典とともに世界標準のバレエ団にとって欠かせないレパートリーとなっています。なかでもミハイル・フォーキン振付の「ペトルーシュカ」は人形の姿を借りて現代人の孤独な魂を描いた傑作。今回は2012年の東京バレエ団との共演で初演のニジンスキーを彷彿とさせる名演を残したウラジーミル・マラーホフが、再び登場します。19世紀古典の「ラ・バヤデール」は20世紀になると最終幕が失われた幻の作品。その全幕を蘇らせて完成させたナタリア・マカロワの名版は創立45周年記念のハイライトとして初演され、とくに“影の王国”の群舞はマカロワを驚嘆させました。現代の巨匠振付家ジョン・ノイマイヤーは演劇的な作品と並行して、“詩”を思わせる感情豊かで繊細な傑作を多く創作していますが、「スプリング・アンド・フォール」もその一つ。東京バレエ団のオリジナル作品「時節の色」とともに2000年に初演された美しい中編バレエです。東京バレエ団にとって悲願でもあったジョン・クランコの名作ドラマティック・バレエ「オネーギン」は2010年に初演され、“奇跡のような舞台”と大絶賛を浴びました。今回は、パリ・オペラ座バレエ団引退公演に本作を選び、日本でも名演を見せたマニュエル・ルグリが第3幕のパ・ド・ドゥを披露します。そして20世紀最大の巨匠であり東京バレエ団の恩人ともいえるモーリス・ベジャールの傑作「ボレロ」。主演するのは、国内外で幾度も上演してきた本作を日本列島津々浦々でともに踊ってきたシルヴィ・ギエムが特別に今回だけ踊ります。マラーホフ、ルグリ、ギエムが一堂に会するのは、おそらくこれが最後の機会となるはずです。

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