女王の国、演劇の国の英国が誇るトップ・バレエ団。ドラマティックに華やかに来日!
英国ロイヤル・バレエ団
Staff
裕福な農園主の一人娘リーズはコーラスと恋仲。リーズの母親の目を盗んでは、お互いの愛を確かめ合っている。そこにぶどう園主が息子アランと一緒にやってきて、リーズを嫁にほしいと申し入れる。シモーヌは大歓迎。リーズはもちろん大迷惑! アランはちょっと頭が弱くて、おかしな事ばかりするのだから。収穫祭の場で、リーズはアランに恋人コーラスの存在を宣言。アランは農夫たちにからかわれてひどい目に合う。それでも母のシモーヌは許さない。家に閉じ込められて仕事を言いつけられるリーズ。そこに忍び込むコーラス。アランも父親とやってきて、いよいよリーズとの結婚の契約が交わされるが・・・。
Cast
第1幕
リーズは、未亡人で裕福な農園主シモーヌのひとり娘。若い農夫コーラスと恋仲である。ところが、リーズの母親にはもっと野心的な計画がある。
第1場―農場
おんどりと彼に従うめんどり達が、農場の忙しい一日の夜明けを告げる。 コーラスに会えずにがっかりしているリーズは、自分の深い愛の印として、恋結びにしたリボンを残していく。彼はそれを見つけて棒につける。恋人たちは会うことができたが、シモーヌが邪魔に入り、娘にバターをかきまわす仕事を言いつける。屋根裏に隠れていたコーラスは彼女の仕事に加わる。2人して仕事をしているが、そのうち仕事はお留守になり、2人は愛を誓い合う。
農場の娘たちがリーズを遊びに誘う。しかし、リーズはうわの空。疑い深くて、いつもリーズから目を離さない母親は彼女をつかまえて懲らしめる。ちょうどその時、尊大で金持ちのぶどう園主トーマスが息子のアランを連れてやってくる。2人のやってきた用件がわかっているので、シモーヌはリーズを外に出す。トーマスはリーズを息子の嫁にと申し入れる。リーズが戻って来ると、アランは恥ずかしそうに、ぎこちなく自分の力量をこれみよがしに示す。彼女は面白がったり、彼のおかしな格好にびっくりしたりするが、彼に対してはいささかも心を惹かれない。2人は取り入れに出かけていく。
第2場―麦畑
収穫の時である。畑でひと働きした後、農夫たちはコーラスを先頭に、楽しい踊りで一息入れる。リーズとアランも踊るが、そこにコーラスが割って入る。そしてリーズは、ここで自分の心がどちらの若者にあるのかをはっきりと示す。農夫のひとりがこの陽気な騒ぎに合わせて笛を吹く。アランはこの時こそ、自分の出番だと思ったのだが、農夫たちは彼を笑いものにし、そして腹を立てた父親によって、彼はこの悪ふざけから救い出される。
今や、畑は勝利を収めたコーラスの天下。彼はリーズと踊る。シモーヌもこの楽しいにぎわいに加わる。ところが突然の嵐で楽しみもおしまい。人々はずぶ濡れになってちりぢりに去ってゆく。
第2幕
百姓屋の中
嵐でびしょ濡れのシモーヌとリーズは家に戻ってくる。2人は座って糸紡ぎをはじめる。母は考える“いつも仕事をさせておけば、リーズもいたずら心を起こす暇もないだろう”―――そのうち、彼女は眠くなってくる。 門のところにコーラスの姿を見たリーズは、母親から鍵を取ろうとする。シモーヌは目を覚ましてしまう。リーズから目を離さないために、彼女はタンバリンをたたいてリーズを踊らせる。ところが、その音もだんだん小さくなり、シモーヌは舟をこぎ始め、眠り込んでしまう。コーラスは百姓家のドアの上部を開けて、リーズのほうに身を乗り出す。喜んだリーズは彼の腕の中にとびこんでいく。手間賃をもらいに来た農夫たちのノックでシモーヌは目をさます。シモーヌは農夫たちに一杯飲ませるために出てゆく時、娘にこまごまとした仕事を片付けておくように言いつけてゆく。 自分ひとりだけだと思ったリーズは、結婚生活の楽しさを夢見る。コーラスはたまらなくなって、ものかげから飛び出してくる。彼女はびっくりして顔を赤くするが、ここで2人はもう一度愛を誓い合い、そのしるしとしてスカーフを交換する。 シモーヌが戻って来たので、リーズはコーラスを自分の寝室に押し込む。いつでも疑い深い母親は、恋人たちが会っていたのだと直感し、今度はリーズを、その寝室に押し込み鍵をかけてしまう。 アランと父親が婚約をはっきり取り決めようと公証人を連れてやって来る。サインが終わり、シモーヌはアランに寝室の鍵を渡す。間の抜けた様子で少々ためらったのち、アランはドアを開ける。ところが、そこにはコーラスとリーズの2人がいるのでびっくり。恋人たちはひざまずき、シモーヌの許しを請い、祝福してくれるように頼む。 トーマスとアランは激怒するが、シモーヌはとうとう一歩ゆずり、恋人たちは大喜びする。