英国ロイヤル・バレエ団 2008年日本公演 最新情報

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2008年3月 Archive

英国ロイヤル・バレエ団『シルヴィア』ハイライト映像2(ヌニェス&マッカテリ)

英国ロイヤル・バレエ団『シルヴィア』のハイライト映像第2弾として、マリアネラ・ヌニェス主演の映像をお届けします。ロイヤル・バレエ団最年少プリンシパルとして活躍中のヌニェス。岩城京子さんのインタビューにもあるとおり、"花咲き匂うような春"を感じさせるヌニェスの舞台をお楽しみください。

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英国ロイヤル・バレエ団『シルヴィア』ハイライト映像1(ヤノウスキー&マッカテリ)

1月から3月にかけて、ロイヤル・オペラ・ハウスでは『シルヴィア』の公演が行われていますが、日本公演でもシルヴィアを演じる3人のプリンシパル―――ゼナイダ・ヤノウスキー、マリアネラ・ヌニェス、サラ・ラムのホットな舞台映像が届きました!
3人それぞれの個性が煌く『シルヴィア』のダイジェスト映像を順次配信してまいりますので、どうぞお楽しみに!

第1回目として、ゼナイダ・ヤノウスキー&デビッド・マッカテリ主演『シルヴィア』の映像をご紹介します。長身を活かした迫力あるヤノウスキーの"シルヴィア"をお楽しみください。

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サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル)インタビュー

演劇・舞踊ライター、岩城京子さんによる、インタビュー第3弾はサラ・ラム。今回の日本公演では、『シルヴィア』、『眠れる森の美女』の両作品に主演します。日本では、まだあまり知られていないラムの素顔をご紹介します。


サラ・ラム インタビュー
岩城京子(演劇・舞踊ライター)

西洋のフェアリーテールからそのまま飛び出てきたような可憐な容貌を持つサラ・ラム。その繊細なガラス細工を思わせる雰囲気から『眠れる森の美女』や『ラ・シルフィード』といった古典的な役柄で評価を受けることが多いが、彼女自身の言葉に耳を傾けていると、サラが単なる可愛いお人形さんではないことに気づかされる。ボストン・バレエ・スクールに通いつつハーバードの夜間学校に通い、身体と頭脳の両方を鍛えてきた才女。言葉のはしばしから「バレエの世界でベストになりたい」という骨太な哲学と情熱が溢れ出す。

(c)BC20060522286.jpg
『眠れる森の美女』 オーロラ

――あなたは最初、画家になりたかったのだと聞きました。

ええ、本当に小さかった頃に。だけどあるとき自分の絵を客観的に眺めて「私はそこまで偉大な画家になれない」と気づいてしまった。それで同時に学んでいたバレエに将来の夢を切り替えたんです。なぜなら私は昔から自分のやることでは「ベストでいたい」という願望が常にあったから。8、9歳ぐらいのときに、より自分に才能があると思えるダンスに目標をスイッチしたんです。でももちろんバレエに関しても、最初からなんでもできる神童だったわけではないですよ。ボストン・バレエ・スクールに入学して、マダム・タチヤナ・レガートという素晴らしい恩師に出会ってから、徐々にダンサーとしての才能を開花させていくことができたんです。それで運良く17歳のときにボストン・バレエ IIに入団して、翌年にはメインカンパニーに参加することができました。

――ボストン・バレエ団のプリンシパルの地位にまでのぼりつめながら、なぜ04年にロイヤルバレエ団に移籍することを決められたのでしょう。

レパートリーが素晴らしかったこと、芸術監督のモニカ・メイスンを尊敬していたこと、ここのダンサーを尊敬していたこと、それに何より年間通してかなりの公演回数を踊れる環境が整っていたこと。アメリカのカンパニーでは、これほどの回数はこなせませんからね。それにプリンシパルダンサーになれたからといって、それがダンサーとしての最終ゴールではない。身体性、精神性、人格、知性、自己規律、衝動、それに欲望。こうした複合的要素にたゆまず磨きをかけ、さらに素晴らしいダンサーになるよう努力しつづけなければならないんです。

『眠れる森の美女』オーロラ

――あなたは強靭なテクニックを保持しながらも、それを誇示せず、全体を淡いオーラで隠すかのような控えめなダンススタイルを好みます。それはなぜでしょう。

私の考えではバレエにはある種の"文学的な味わい"があるべき。つまり私は目の前で10回転するダンサーを見て「ワオ!」と即物的に興奮するようなエンターテイメントを届けるのではなく、劇場を後にした観客がダンスの物語性や美しさをゆっくりと脳内で反芻できるようなそんな体験を授けたいんです。で、そのためにはダンサー自身も、身体だけでなく頭脳のすみずみまでフルに活用して作品に挑むことが必要。ただ身体的な美しさを見せたり、生まれながらの才能を見せるだけではなく、バレエの総合芸術性を頭できちんと処理して舞台上で提示すべきなんです。なんだかこんな話をしていると、私がとても頭でっかちでかたくなな人間に思われそうですけど、そうではなくてただ単に私は「ダンサーはバカだ」と思われたくないだけなんです(笑)。

――最後に、日本で踊られる『シルヴィア』と『眠れる森の美女』に期待されることを教えてください。

シルヴィアのほうがオーロラよりも性格的に奔放。だから個々の踊りもより演劇的に自由で、動きに流れがあると言えます。私は何より演技に没頭して踊ることを好むので、人間的に様々な側面をもつシルヴィアはとても好きな役柄のひとつです。逆にオーロラはあの16歳の誕生日のバリエーションに示されるように、すべてが純粋さと端正さを表すためにある。ですので、もう少し固定的で制御された踊りを求められます。とはいえオーロラの古典的な美しさも私は愛していますし、毎回、踊ることに喜びを感じます。日本のお客さまにも私の踊りを見て、喜びを感じていただけたら嬉しいです。

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