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2016/05/16 2016:05:16:16:54:24

ウィーン・フォルクスオーパー2016年日本公演 記者会見レポート


 今月14日に開幕、東京文化会館にて公演中のウィーン・フォルクスオ―パー2016年日本公演の記者会見が、前日13日(金)、総裁のロベルト・マイヤー、『チャルダーシュの女王』指揮者のルドルフ・ビーブル、事務局長のクリストフ・ラードシュテッター登壇のもと行われました。

16-0516_01.jpg まずは、ウィーン・フォルクスオーパー総裁であり、現役俳優としても来日公演2作品に出演するロベルト・マイヤーが、「私が総裁となってから3回目の来日になります。過去2回の来日の際に受けた歓声は今でも私の耳に残っています。これまで同様、素晴らしい感動を感じていただきたいと思っております」と挨拶。

続いて、"オペレッタの神様"と称され、『チャルダーシュの女王』の指揮を務める87歳の巨匠ルドルフ・ビーブルは、「1979年に初来日した公演もフォクルクスオーパーでした。その際に指揮した『メリー・ウィドゥ』では、「カンカン」のシーンで拍手が鳴り止まず、即興で5回リピートしました。それ以来、あのシーンは5回リピートすることが1つの伝統になりましたね(笑)。今回の『チャルダーシュの女王』でも、第3幕(「ヨイ・ママン」の場面)で同じように素晴らしい拍手がいただけると楽しみにしています」と公演に向けての意気込みを語りました。
事務局長のクリストフ・ラードシュテッターは、「ウィーンで行っているオリジナルのオペレッタをそのまま日本のお客様にお見せしたいと、総合計約27,000キロの舞台装置を持って、約220名のキャスト、スタッフで来日して公演を行います。ウィーンのフォルクスオーパーか、東京の文化会館でしか見られないものを楽しんでいただきたいと思います」。
16-0516_02.jpgオペレッタの魅力について聞かれたビーブルは、「オペレッタはオペラと比べて下に見られているが、ダンスもセリフもあり、オペレッタの歌手の方が難しいことを求められています。音楽、歌、ダンス、セリフがオペレッタには必要なのです。長い人生、オペレッタと真摯に向きあってきた私としては、またこうして日本の皆さんに指揮する姿を見ていただくチャンスを与えられたことを嬉しく思っています」。
マイヤーは、『こうもり』、『メリー・ウィドウ』の見どころについて聞かれると、「『こうもり』は(夫婦の浮気の話なので)自分の家庭で起きると大問題だが、舞台の上ならとても楽しい(笑)。『メリー・ウィドウ』は、観客の皆さんは冒頭から"主人公の2人が絶対一緒になる"と分かっていながら2時間半をやきもきしながらハッピーエンドを待つ、というところが見どころでしょうか。オペラでは誰かが死んでしまうことも多いですが、オペレッタにはそれはない(笑)」。またNBSからは、先ごろ死去した代表の佐々木忠次が32歳の時に初めて海外から招聘しようとした団体がウィーン・フォルクスオーパーで、演目は『メリー・ウィドウ』であったというエピソードが明かされました。
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最後は、会見に駆けつけたオーストリア大使のベルンハルド・ツィムブルグ氏が「オペレッタといえばオーストリア。こうしてウィーン・フォルクスオーパーがオペレッタで日本公演を行うことには大きな意義があると思っています」と声援を送りました。

会見終了後には、翌日に公演を控えた『チャルダーシュの女王』の稽古の一部がマスコミに向け公開され、シルヴァ役のアンドレア・ロスト、フェリ・バチ役のアクセル・ヘルリヒ、シュタージ役のベアーテ・リッター、ボニ役のマルコ・ディ・サピア、エドウィン役のカルステン・ズユースがハイライトのナンバー「ヨイ・ママン」をドイツ語、英語、日本語で歌い、かつ迫力のダンスを披露しておおいにアピールしました。16-0516_05.jpg

撮影:長谷川清徳


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