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2004年8月21日(土)6:30 pm
2004年8月22日(日)3:00 pm
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“日本が生んだ世界のバレエ”——東京バレエ団40年の歴史は、この夢への挑戦の歴史でした。1964年8月30日、創立した頃の日本のバレエはいまだ発展途上でしたが、目標は最初から世界に通用するバレエでした。本格的な舞台を上演するためにモスクワから指導者を招聘し、楽譜を取り寄せ、技術を磨きました。創立3年目には早くも最初の海外ツアーをソ連で実施。7年目の第2次海外ツアーで参加した<パリ国際ダンスフェスティバル>では、“驚くべき日本”と評判になりました。この成功が新たなチャンスを次々と生み、また、多くの舞台経験がダンサーたちを育て、1982年、再びパリ国際フェスティバルに登場したときには、その優美で正確なダンスが“パリを圧倒する”までになったのです。東京バレエ団の海外ツアーの記録は、この夏までに全21次30カ国143都市で658公演。この記録が日本の舞台芸術史上、有数のものであることはいうまでもありません。
いっぽうレパートリーの面でも、主流のロシア・クラシックだけでなく、広く世界に目を向けてきました。70年代初めにネオ・クラシックの巨匠バランシーンの『水晶宮』を手がけたのも成果のひとつですが、ベニス公演でその舞台を見たベジャールは、「いつかともに仕事をしましょう」と約束してくれました。そのベジャールは1986年に『ザ・カブキ』を振付けてくれ、3年後にはノイマイヤーが、さらに5年後にはキリアンがオリジナル作品を創作してくれました。巨匠たちの傑作が内包する精神性や先鋭な感性に触れることで、ダンサーの芸術性も育まれ、舞台にはますます大きな実りがもたらされました。東京バレエ団は、このバレエ芸術の豊かな果実を、これまでもこれからも、つねに観客の皆さまと分かち合っていきたいと思っています。これは40年の歴史を振り返りながら、未来に向けて新たな一歩を踏み出すためのガラ公演なのです。
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