345年の歴史を誇るバレエの殿堂にして、日本でも圧倒的な人気を博しているパリ・オペラ座バレエ団が、「白鳥の湖」(ルドルフ・ヌレエフ振付)と「パキータ」(ピエール・ラコット振付)という2つの豪華な大作を携えて、2006年春に3年ぶり8度目、待望の来日公演を行います。
1661年、バレエを愛した絶対君主ルイ14世によって創設され、345年という最古の歴史をもつパリ・オペラ座バレエ団は、伝統と絶え間ない革新により世界のトップに君臨するバレエの殿堂です。ここで踊るのは激しい競争を勝ち抜いてきたエリートたち。幼少時から全寮制のバレエ学校で厳格な教育を受けた生徒のうち、ごく少数のみが入団を許され、団員となってからも毎年の試験によって群舞からソリストへと階級を昇らねばならない独特のシステムは有名です。そのピラミッドの頂点に輝く“エトワール”(=星)は、舞台で燦然と輝き、観客を酔わせることのできる、文字通り天性のスターだけに与えられる絶対的な称号です。
今回上演されるのは、パリ・オペラ座ならではの魅力が存分に味わえる2作。ロシア出身の天才ダンサーであり、1980年代にパリ・オペラ座の芸術監督として多大な功績を残したルドルフ・ヌレエフ演出による古典の傑作「白鳥の湖」。そして、19世紀中葉、パリ・オペラ座を舞台に開花したものの失われたロマンティック・バレエの傑作「パキータ」の全幕。実力派エトワールから気鋭のエトワール候補まで綺羅星のごとく揃った主役陣の競演はもちろんのこと、バレエ団の真の実力を測ると言われる群舞の水準、そして壮麗な美術と衣裳にいたるまで、まばゆいばかりのバレエ芸術の醍醐味が本公演でご堪能いただけます。 |
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