ロマンチック・バレエの代名詞である「ラ・シルフィード」。この作品を斎藤友佳理が初めて踊ったのは、東京バレエ団に入団して2年目の1989年のことでした。92年のロシア公演でもタイトルロールを踊り、ボリショイ劇場、マリインスキー劇場等で絶賛され、斎藤自身が“まったく苦しまずに踊れる、いちばん自然体でできる作品”で、最愛の特別なバレエだと公言しています。相手役のジェイムズには、今年2月の「ラ・シルフィード」全幕公演で初共演を果たしたマチュー・ガニオ。斎藤が「“絵姿のジェイムズそのものの美しさ“と作品に対する真摯な取り組みが印象的」と絶賛し、電撃的なエトワール昇進劇の後も成長著しいガニオを迎えて、記念公演に相応しい「ラ・シルフィード」をお届けします。 |
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マイヤ・プリセツカヤのために創作された「カルメン」を、斎藤友佳理は1999年に振付家アロンソに直接指導を受けて初演しました。それまで、「ラ・シルフィード」や「ジゼル」などの作品で高い評価を得てきた斎藤にとって、“生身の女”を演じる本作は大きな挑戦でしたが、その情熱的な演技が認められ、「カルメン」は彼女の代表作のひとつとなりました。今回ホセ役には、初演からともにこの作品を踊ってきた首藤康之を迎えます。首藤は東京バレエ団退団を機に、ダンサーとしての自分に区切りをつけるべく過去の作品を封印しました。それは今も変わりませんが、斎藤友佳理がこれまで応援してくれた方々に感謝を捧げる舞台にしたいということから、その御祝いとして今回特別に斎藤の希望をかなえることになりました。 |
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1978年、マリシア・ハイデとケヴァン・ヘイゲンにより初演されたノイマイヤー中期の名作「椿姫」。斎藤友佳理はそのパ・ド・ドゥを、振付家自身の強い勧めにより、2003年秋ハンブルク・バレエのワークショップ公演で踊りました。日本では’04年8月<東京バレエ団創立40周年記念ガラ>で初めて披露し、それが今回の芸術選奨受賞につながりました。斎藤にとってノイマイヤーから贈られた大切な作品のひとつなのです。今年2月「ラ・シルフィード」の指導のために来日したルグリは、斎藤に「今回は踊ることができなくて残念だ。近いうちにぜひ一緒に踊ろう」と約束、それが今回、早くも実現することになりました。新たな伝説の始まりを予感させる二人の初共演に期待が高まります。
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「パ・ド・カトル」
振付:アントン・ドーリン/音楽:チェーザレ・プーニ
タリオーニ:吉岡美佳
グリジ:井脇幸江
グラーン上野水香
チェリート:小出領子 |
「スプリング・アンド・フォール」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽A.ドヴォルザーク
長谷川智佳子
木村和夫 ほか |
出演:東京バレエ団
指揮:アレクサンドル・ソトニコフ(ボリショイ劇場)
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団 |
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