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  グルベローヴァ 「ノルマ」  
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ノルマ オロヴェーゾの娘で、ドルイド教の巫女の長。
アダルジーザ 敵将ポリオーネとの間に二児をもうけている。
ポリオーネ ローマの将軍
オロヴェーゾ ドルイド教の高僧。



[第1幕]
紀元前50年ごろ、ローマ軍の支配下に置かれたドルイド教徒たちは反撃の機会を狙っている。だが、ドルイド教の巫女の長ノルマは、密かに敵の将軍ポリオーネとの間に二児をもうけ、育てていた。しかし、ポリオーネの心はもはやノルマにはなく、若い巫女アダルジーザへと向けられている。友人のフラーヴィオに、ノルマの激しい気性を知るフラーヴィオはポリオーネを諌める。一方ノルマは、集まったドルイド教徒たちの前に立ち、血気にはやる者たちを鎮め、祈りを捧げながらも、恋人への絶ち難い愛と神や同胞への忠誠とのジレンマに悩む。愛と神との板ばさみに悩んでいるアダルジーザは、ポリオーネの執拗な誘いに、ローマ行きを承諾してしまうが、悩んだ末、すべてを打ち明けようとノルマのもとを訪れる。自分の境遇と照らし、同情するノルマだったが、相手がポリオーネと知った途端、激怒し、復讐を誓う。

[第2幕]
ノルマは二人の子供とともに死のうとするが、どうしてもわが子を殺すことができない。そこで、現れたアダルジーザに子供を託し、自分は死ぬつもりだと告げる。しかしノルマの決意に感動したアダルジーザは、自分が身を引き、ポリオーネにノルマのもとに戻るよう説得すると出て行く。森の近くでは、ドルイド教の長オロヴェーゾが、はやる兵士たちをなだめ、時期到来を待つよう諭している。
神殿で一人待つノルマのもとに、、アダルジーザの説得も効を奏さなかったことが伝えられる。怒り狂ったノルマは、戦いの合図であるドラを打ち鳴らし、戦いを宣言する。そこに、アダルジーザを連れ去ろうと、聖域である森に入り込んで捕らえられたポリオーネが連れて来られた。死を叫ぶ同胞たちを、二人きりでただすことがあるからと去らせたノルマは、アダルジーザを諦めるよう脅すが、ポリオーネは冷たく拒否する。激昴したノルマは、再び人々を集め、巫女のなかに裏切り者が居り、生贄にならなければならないと宣告する。一同が固唾を飲むなか、ノルマは自分こそその裏切り者だと告白し、父オロヴェーゾに向かって子供を助けるよう懇願する。ノルマの崇高な愛に気付いたポリオーネは、彼女と手をとりあって火刑台へと進む。



[第1幕]
◆ポリオーネ:「彼女とともにヴィーナスの祭壇へ」
フラーヴィオへの告白に続けて歌われるアリア。叙情性と激性の両方を備えたテノーレ・リリコ・スピントのための曲。

◆ノルマ:「清らかな神」
ノルマ登場のアリア。このオペラのなかで最も有名な曲。人々を諫め祈りを捧げるカヴァティーナと、敵を愛してしまった苦しい胸の内が歌われる後半のカパレッタとは素晴らしい音楽的対比をみせる。

◆ポリオーネ、アダルジーザ:二重唱「行くがいい、冷酷な人よ」
ローマへ逃げようと誘うポリオーネ、巫女としての使命からそれを拒むアダルジーザだが、最後にはあらがい切れず、承諾してしまう。二重唱では、激しく揺れ動く感情の推移と二人の愛情が歌われる。

◆ノルマ、アダルジーザ:二重唱「ああ思い出す、私もそうだった」
恋する苦しみ、悩みを打ち明けに来たアダルジーザに、ノルマはかつての自分の姿を重ね合わせる。夢みるような旋律は、やがて恋する二人の女性の浮き浮きとした表情へと移る。

◆ノルマ、アダルジーザ、ポリオーネ:三重唱「不実な人」
アダルジーザの相手がポリオーネと知って怒るノルマ、ことの次第を初めて知って嘆くアダルジーザ、ののしられるも自らの気持ちを隠すことなく現れたポリオーネ、三者三様の気持ちが交錯する。

[第2幕]
◆ノルマ、アダルジーザ、ポリオーネ:三重唱「不実な人」
子供とともに死を決意するも、どうしてもわが子を殺すことができないノルマの苦悩が込められた短いが悲哀に満ちた歌。

◆ノルマ、アダルジーザ:二重唱「お願い、子供たちを連れて行って」
自らは命を絶つが、子供たちは一緒にローマへ連れて行ってほしいとアダルジーザに告げるノルマと、これを聞いて心打たれたアダルジーザが織り成すこの二重唱は、『ノルマ』最大の聴きどころ。ベル・カント・オペラの特徴である三度並行の旋律のハーモニーの美しさが際立つ。

◆ノルマ、ポリオーネ:二重唱「とうとう私の手に」
捕らえられたポリオーネに、自分のもとに戻らなければアダルジーザに死を宣告するという強い決意のノルマと、アダルジーザを救おうとするポリオーネの嘆願が交錯する。

◆ノルマ:「あなたが裏切ったこの心」
一同の前で自らの罪を告白するノルマは、気高く深い愛をあらわし、感動的なフィナーレを導く。






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