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2004年2月11日(祝)3:00pm
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2004年2月13日(金)6:30pm
2004年2月14日(土)6:30pm
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※本公演はベジャール氏の健康上の理由により、新作「本日の枕草子」から演目が変更になっております。 |
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モーリス・ベジャールは、ベラ・バルトークの音楽/メニヘルト・レンジェルの台本に基づく同名の一幕のパントマイムのコンセプトに従いながら、そこに同時代のフリッツ・ラング監督の映画『M』の雰囲気を盛り込み、独自の濃厚なバレエを生み出しました。
1926年に世界初演されたバルトーク/レンジェルの「中国の不思議な役人」は、バルトークの傑作の一つであるにもかかわらず、その衝撃的な内容ゆえに幾度も上演禁止となったいわくつきの作品です。また、連続少女殺人事件を扱った映画『M』(1931)は、大恐慌からナチス台頭へと向かう1930年代ドイツの、不安感と一触即発の狂気をはらんだ世相を反映した名作です。
ベジャールは、凄まじいまでに凝縮されたバルトークの音楽の宇宙に、『M』の暗黒の時代の空気を重ねあわせます。さらに若い娼婦(娘)に男性ダンサー、彼女に誘惑される犠牲者の男に女性ダンサーを配し、ジェンダーの境界さえ消えた混沌の中で、人間のエロスと狂気の核心に迫るのです。
このベジャール版「中国の不思議な役人」は、1994年のモーリス・ベジャール・バレエ団日本公演で上演され、大きな反響を呼びました。昨年春にはローラン・イレール主演でパリ・オペラ座バレエ団でも初演され、好評を博したばかりです。
ベジャールは現在の東京バレエ団にふさわしい作品として本作を選び、ダンサーのキャスティングも自ら行いました。東京バレエ団は、今年5月にスタートする第21次海外公演の看板レパートリーとしてこれを携え、欧州各地の劇場で披露する予定です。
ベジャールが描く禁断の世界に、東京バレエ団ダンサーたちが果敢に挑戦する舞台を、どうぞお見逃しなく
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