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バイエルン国立歌劇場「アリオダンテ」動画
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 ヘンデルがオペラを作った当時、作曲家はまず歌手を選び、その歌手の技量を最大限に発揮させるよう、作曲を行ないました。アリオダンテはもともとカストラートに、ポリネッソは男性的な女性のために書かれたものです。これは、ヘンデルがオペラに異なる性質のコントラストを取り入れることによって、まさしく“競演”の魅力が巻き起こることを狙ったのではないでしょうか。
 バロック・オペラはたしかに物語はありますが、ワーグナーやヴェルディのオペラのように、ドラマの奥底を読みとるのではなく、そのときそのときの人間の感情を音楽そのもので感じとることがポイントといえます。登場人物にはそれぞれに聴かせどころとなるアリアがあります。それぞれの声の違い、そのときの感情を、早い切り替えで感じとっていくのがこの作品の楽しみ方となるでしょう。
 今回のプロダクションは、とてもスピーディに展開していくのが特徴的。演出家デヴィッド・オールデンは、ヘンデルのこの傑作オペラを「急速に壊れてしまう人間関係、嫉妬、情熱、暴力についてのオペラだ」と言います。確かに、アリオダンテは、あっさりとポリネッソの策略にはまって、深く愛していたはずの王女の不貞を信じ込んでしまい、また、ポリネッソが発するカストラートの麻薬的な声のなかで身もだえしていたダリンダは一瞬にしてルルカーニオへと心を移していく・・・。感情の転換は瞬間に起こるといってもいいほどです。それが、どの人物にも次々と起こるのです。ヘンデルが登場人物たちの感情にぴったりと寄り添った音楽によってその聴覚化をはかったうえに、オールデンは、極色彩の舞台と人間の感情の機微のすべてを視覚化しました。アリアのなかの歌詞は繰り返して歌われているのですが、舞台の動きは決して止まることなく、観客としては目が離せません。また、独特な振付がほどこされたバレエ場面も見どころとなります。新鮮な魅力を放つバロック・オペラを、どうぞお楽しみください。
最高の布陣で魅せる、バロック・オペラの真髄
 『アリオダンテ』というオペラは、タイトル・ロールだけでなく、登場人物のすべてが聴きどころをもっています。そして、そのキャラクターと声質のコントラストが明確に表れるとき、このオペラの楽しさが存分に発揮されるといえるでしょう。今夏上演されるプロダクションは、イングリッシュ・ナショナル・オペラとウェルシュ・ナショナル・オペラ、そしてバイエルン国立歌劇場が共同制作したものですが、このプロダクションは、当初からアン・マレイのアリオダンテを想定して作られたといえます。高音から低音まで急激に動く2オクターヴの音域を無理なく出せるだけでなく、ゆったりとした感動的なアリアもこなし、声を器楽のように操ることを要求されるこの難役をみごとに演じる、マレイは間違いなく現代最高のアリオダンテ役の一人といえます。また、マレイとともにこのプロダクションで初演以来重要な役割を果たしているのが、ポリネッソ役のクリストファー・ロブソン、ルルカーニオ役のポール・ナイロン、そしてジネヴラ役のジョーン・ロジャーズです。スコットランド生まれのロブソンは、世界中のオペラハウスで活躍している数少ないカウンターテナー。ポリネッソ役はコントラルトなど、女声で歌われることもありますが、カストラートのもつ独特な魅力を放つロブソンのポリネッソを一度聴いたなら、これが正解!と感じられるはず。彼に敵対するナイロンの深みあるリリック・テノールも絶妙な聴き応えをもたらします。そして、哀れで悲しく、それでいて若く明るくドラマティックなジネヴラを演じるのはロジャーズ。その父である国王役は、歌唱だけでなく、演技力でも定評をもつウンベルト・キウンモです。
 
予定される主なキャスト
 
 
* 表記の配役は2005年1月20日現在の予定のものです。やむを得ない事情により出演者が変更となる場合がありますので、あらかじめご了承ください。なお、出演者および配役の変更にともなう払い戻し、公演日の変更はできません。正式な配役はすべて当日発表となります。
 
 
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