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 本年1月、東京バレエ団はロマンティック・バレエの歴史的名作「ドナウの娘」初演の成果により、第6回朝日舞台芸術賞を受賞しました。19世紀に絢爛たる開花を見せた、そのロマンティック・バレエの、嚆矢(こうし)にして最大の人気作が「ラ・シルフィード」です。
 舞台は、深い森に囲まれたスコットランドの村。結婚式を控えた青年ジェイムズの前に、突然現れた空気の精“ラ・シルフィード”は、無垢な愛らしさで彼を魅了しながらもつねに彼の腕の中をすり抜けていきます。ラ・シルフィードに誘われるまま、結婚式を投げ出してしまったジェイムズ。妖精たちの森で至福のときを過ごす彼を待ち受けていた運命は・・・・?
 ロマンティック・バレエといえば主役バレリーナの魅力が不可欠。本公演では19世紀のカリスマ・バレリーナ、マリ・タリオーニやルシル・グラーンにも匹敵する美と技の競い合いをご覧いただけます。
 初日に登場する斎藤友佳理は、21歳でラ・シルフィード役を初めて踊り、3年後の海外公演でロシアの権威ある評論家たちから“日本のマリ=タリオーニ”との賛辞を浴びました。典雅にして天衣無縫、変幻自在。生まれながらの妖精の如きその踊りは、他の追随を許しません。吉岡美佳は、繊細にして精緻、人並み外れた軽やかさと透明感で、まさに空気の妖精そのものを表現。この1〜3月には、ベルリンの〈マラーホフ&フレンズ〉公演に招かれて本作のパ・ド・ドゥを披露し絶賛を博したばかりです。
 いっぽうジェイムズ役を演じるのは、まず多くの役柄をこなし海外の大舞台での経験も豊富な高岸直樹。ベジャールの「ザ・カブキ」など豪傑的役柄が有名ながら、「ラ・シルフィード」のロマン主義的青年ジェイムズでも人間味溢れる演技を見せ、吉岡とともに客演したベルリンでも好評を博しました。そして、国内でも有数の端正且つしなやかなテクニックをもつ木村和夫は、近年の充実ぶりが著しくバレエファンの熱烈な支持を得ています。初め挑むジェイムズ役で、どのような表現を見せるのか、大きな期待がかかるところです。
 振付家ピエール・ラコットが手がけた「ラ・シルフィード」には、「ドナウの娘」と同様に、隅々までロマンティック・バレエの美学が再現されています。その独特のスタイルを体に染み込ませた東京バレエ団のダンサーたちならではの、格別の美しさをご堪能ください。
 
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