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【速報!】ミュンヘンの『ナクソス島のアリアドネ』でスター誕生! ダニエラ・ファリー!

【速報!】ミュンヘンの『ナクソス島のアリアドネ』でスター誕生! ダニエラ・ファリー!


11-07.21_02.jpg 夏のヨーロッパのビッグ・イヴェント、バイエルン国立歌劇場が開催する"ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル"が佳境に入った7月13日、R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』でスターが誕生した。
 コロラトゥーラソプラノ、ダニエラ・ファリーで、この作品の狂言回しを演じるツェルビネッタに扮した、歌も演技も縦横無尽の彼女に客席が大反応! とどまるところのない高揚ぶりでスター誕生を祝うことになった。すでに5年前からウィーンで頭角を表し、知る人ぞ知る存在の彼女が、今回ミュンヘンではじめて歌ったツェルビネッタでバイエルンの首都を征服してしまったのだ。
 近年めざましい躍進を遂げているファリーは、いまツェルビネッタ役に関してはエディタ・グルベローヴァ、ナタリー・デセイ、ディアナ・ダムラウと居並ぶ強豪相手に、なんら遜色なく一歩も引くところがない。ミュンヘンの客席が興奮の坩堝るつぼと化したのは至極当然のことといえよう。
 演出家、ロバート・カーセンの天才ぶりが十二分に発揮されたステージは、よりいっそうショー・アップされて、劇場全体が最高の盛り上がりを見せている。スピーディーなステージ展開で上演中は一瞬も目が離せないが、見終わったときに素晴らしい充実感に満たされるのは何故だろう。劇中の作曲家(モーツァルトとされている)に対する敬意が、このプロダクションの根底に一貫して流れているからだ。一旦幕が降りた後、客席からの拍手のなか、ふたたび幕が上がって、無人のステージに作曲家が一人立っている。と、間もなく彼11-07.21_01.jpgのまわりを登場人物全員が取り囲み、肩車して若い作曲家の"初演"の成功を祝福するのだ。ますます増大する拍手喝采は、幕切れのヒューマニズムあふれる解決に対する観客の共感であり、まさにカーセンならではの作劇法のマジックに他ならない。
 なお、プレミエ以来、ずっとタイトルロールを歌ってきたアドリエンヌ・ピエチョンカが、近親者に不幸があったため、7月は欠場してエミリー・マギーに交代しているが、日本公演には予定通り出演。前記のように公演全体を牽引したツェルビネッタ役のファリー、それにバッカスに扮するヘルデン(英雄)テナーの第一人者、ロバート・ディーン・スミスともども9月の日本公演に向けてテンションを上げているところだ。ケント・ナガノの指揮もますます冴え渡って、バイエルン国立歌劇場は日本客演に向けて準備段階に入っている。

(山崎 睦 在ウィーン 音楽ジャーナリスト)



※近日中にダニエラ・ファリーがツェルビネッタを演じた『ナクソス島のアリアドネ』最新動画を公開します! お楽しみに!


●バイエルン国立歌劇場2011年日本公演 7月23日(土)より第2次発売!

>>>各前売所からの回収分等を集めて、NBSとイープラスのみで第2次発売いたします。一斉前売でチケットが入手できなかった方は、この機会にいま一度お問合せください

◇NBSチケットセンター TEL03-3791-8888
◇イープラス   http://eplus.jp/bavarian/


photo:Wiilfried Hösl

2011年7月20日 18:18 公演関連情報

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