ローマ歌劇場2014年日本公演

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2014年5月15日

ローマ歌劇場公演「シモン・ボッカネグラ」アメーリア役変更 (バルバラ・フリットリ→エレオノーラ・ブラット)のお知らせ

 バルバラ・フリットリはローマ歌劇場日本公演「シモン・ボッカネグラ」にアメーリア役で出演する予定でしたが、4月末に患った病気から降板を余儀なくされました。
 ローマ歌劇場は来日直前7日間にわたって、ローマにおいて日本公演の準備のためにリッカルド・ムーティの指揮のもと「シモン・ボッカネグラ」のリハーサルを行いましたが、フリットリは急な病気のため全日とも参加できませんでした。彼女はこれまでムーティの指揮のもとで一度もアメーリア役を演じたことがなく、またエイドリアン・ノーブル演出のこのプロダクションも初めてで、ローマでのこのリハーサルは彼女が日本公演に参加するために音楽と演技の両面から必要不可欠なものでした。
 そのため今回はフリットリに代わり、アメーリア役はエレオノーラ・ブラットが演じます。ブラットは新進気鋭の注目のソプラノで、すでにローマでの「シモン・ボッカネグラ」公演において同役で高い評価を得た実績があります。今回のリハーサルにも全日参加しムーティを満足させておりますので、日本の観客の皆さまにおかれましても、ぜひご期待いただきたいと存じます。
 ローマ歌劇場総裁カルロ・フォルテスより下記のステートメントが届いております。フリットリの舞台を楽しみにしていた方々にはまことに申し訳ございませんが、このような事情をご賢察のうえ、なにとぞご理解のほどお願い申し上げます。
 なお、バルバラ・フリットリはすでに病気から快復しており、6月4日のリサイタルは開催を予定しております。

2014年5月15日
公益財団法人日本舞台芸術振興会




 バルバラ・フリットリはマエストロ・ムーティの指揮でアメーリア役を歌ったことがありませんでしたが、ローマにおいて行われた「シモン・ボッカネグラ」の最終稽古の際に病気になり、稽古に参加することができませんでした。
 そのため、ローマ歌劇場の公演で成功を収めたエレオノーラ・ブラットがバルバラ・フリットリに代わってアメーリア役を歌います。

ローマ歌劇場総裁 カルロ・フォルテス
ローマ歌劇場芸術監督 アレッシオ・ウラッド


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エレオノーラ・ブラット(ソプラノ)
Eleonora Buratto(soprano)

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1982年マントヴァに生まれる。2006年にマントヴァのカンピアーニ音楽院声楽科を卒業する。三年間に渡ってルチアーノ・パヴァロッティに師事し、モデナでミレッラ・フレーニが主宰するアカデミーのオペラ科においてパオラ・レオリーニの指導を受ける。2006年マントヴァのビビエーナ劇場で行われたエンツォ・ダーラの指導するマスター・クラス修了公演において、モーツァルト作曲「バスティアンとバスティアンヌ」でオペラ歌手としてデビューする。

2007年にスポレートのオペラ歌手養成所コンクールで優勝し、「ボエーム」のムゼッタ役、「ラ・ディリンディーナ」のディリンディーナ役をスカルラッティ劇場で歌い大成功をおさめる。2007年6月にはメノルカのマホンオペラ劇場でモーツァルト作曲「フィガロの結婚」のスザンナ役に出演する。

その後多くのオペラやコンサートに出演し活躍する。中でも、ルチアーノ・パヴァロッティのドニゼッティ賞受賞記念コンサート、レオ・ヌッチのデビュー60周年記念コンサートにおいて、偉大な歌手と共演したことは特筆するべきである。

2008年にはボローニャ市立歌劇場とレッジョ・エミリアでぺプッシュ作曲「ベガーズ・オペラ」のポリー役を歌う。同年6月にはトリノ王立歌劇場で「ボエーム」のムゼッタを歌い、アレッサンドリア、ヴェルチェッリ、アスティとビエッラのツアー公演に参加する。同年出演した作品は「ブルスキーノ氏」(ソフィア役)、「泥棒とオールドミス」(ピンカートン夫人)、「タイス」(クロビール)である。

2009年にはバレンシアでモーツァルト作曲「コジ・ファン・トゥッテ」のデスピーナ、ザルツブルク音楽祭、パリ・オペラ座、ラヴェンナ・フェスティヴァルでリッカルド・ムーティ指揮の下、ヨンメッリ作曲「デモフォンテ」のクレウザ役に出演した。また、ストレーザ・フェスティヴァルではノセダ指揮で「チェネレントラ」のクロリンダ役に出演した。

2010年5月にはノセダ指揮トリノ王立歌劇場の上海公演に参加し、「ボエーム」のムゼッタを歌う。7月には同じくノセダ指揮、マルティーナ・フランカにおいて「パリのジャンニ」に出演する。10月にはクレモナのポンキエッリ劇場でケルビーニ作曲「メデア」のグラウス役に出演し、ブレーシャ、パヴィア、コモに巡回公演する。

2011年4月にモデナのルチアーノ・パヴァロッティ劇場においてダントーネ指揮でヘンデル作曲「ジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役に出演する。同年8月、インスブルックでクレモネーゼ指揮のハッセ作曲「ロモロとエルシリア」のエルシリア役に出演する。11月には、パレルモのマッシモ歌劇場において「カルメン」のフラスキータ役に出演し、2011年度フランコ・アッビアーティ賞を受賞する。

2011/2012年のシーズンではメルカダンテ作曲「二人のフィガロ」の主役スザンナ役に出演し、ザルツブルク音楽祭、ラヴェンナ・フェスティヴァル、マドリード王立劇場の公演に参加する。2012/2013年ローマ歌劇場のシーズン・オープニングではムーティ指揮「シモン・ボッカネグラ」のアメーリア役に出演して好評を博す。

今後の予定:
ブエノス・アイレス・コロン劇場 メルカダンテ作曲「二人のフィガロ」スザンナ役、ムーティ指揮、サージ演出
ザルツブルク音楽祭 R.シュトラウス作曲「ナクソス島のアリアドネ」やまびこ役、ハーディング指揮
シカゴ J.S.バッハ作曲「ロ短調ミサ」 ムーティ指揮 ローマ歌劇場 モーツァルト作曲「コジ・ファン・トゥッテ」 フィオルディリージ役
ザルツブルク音楽祭 ヴェルディ作曲「ファルスタッフ」ナンネッタ役、メータ指揮
モンペリエ歌劇場 グルック作曲「オルフェオとエウリディーチェ」エウリディーチェ役
マドリード王立劇場 ドニゼッティ作曲「愛の妙薬」アディーナ役

photo: Maria Laura Martorana