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過去の公演情報
  モーリス・ベジャール・バレエ団
2004日本公演
 
    公演概要  
    Aプロ「海」「これが死か」他  
    Bプロ「魔笛」  
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モーリス・ベジャール・バレエ団 2004年日本公演

 モーツァルトのオペラ「魔笛」は、オペラの中でもっとも人気のある作品の一つですが、それをベジャールは丸ごとバレエにしました。ベジャールはこれまでもオペラそのものの演出を何度も手がけています。この「魔笛」は、そんなベジャールだからこそ実現できた奇跡なのです。「魔笛」には、子供や妖精が醸し出す純粋な詩情の中へと誘う夢幻劇の面と、霊感に満ちた儀式という2つの面があります。
 ベジャールは「魔笛」のもつこの2つの面を表現するには、舞踊こそふさわしいと考えたのです。ベジャールはこう語ります。「人間の声は舞踊にとって素晴らしいサポートになり、バレエの動きはリアリズムを超越し、音楽に込められた鋭敏な想念を発展的に表現できる」。そして「『魔笛』を組み立てるにあたり、私はこの見事な作品に個人的な意図を織り込むとか、メッセージを付け加えようなどとは思わなかった。しっかりと、そして愛情を込めて音楽に耳を澄まし、台本を読み、解釈を試みた」と。
 1982年の日本公演で上演された際、NHKテレビで全編放映され、バレエ・ファンのみならず音楽愛好家からも絶賛されています。それが日本における今日の幅広いベジャール人気に直接結びついているといえるでしょう。ベジャールの「魔笛」の夢の瞬間、美と知の瞬間が再びよみがえります。このオペラとバレエが完璧に融合した奇跡の舞台を、バレエ・ファンはもとより、オペラ・ファンも是非体験してください。



 バレエ「魔笛」は、オペラ・ファンの間でも評価の高い、カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のオペラの全曲録音に乗せて上演されます。惜しげなく盛り込まれた多彩で魅惑的なアリア。音楽ファンならずとも、どこかで耳にしたことのある軽やかで楽しいメロディに心躍らせてみませんか。
*本公演では次の音源を使用しています。
(ドイツ・グラモフォン)

指揮:カール・ベーム
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
合唱:RIAS合唱団


ザラストロ:フランツ・クラス
夜の女王:ロバータ・ピータース
パミーナ:イヴリン・リアー
タミーノ:フリッツ・ヴンダーリッヒ
パパゲーノ:ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ
パパゲーナ:リーザ・オットー
弁者:ハンス・ホッター
モノスタトス:フリードリッヒ・レンツ ほか



 「魔笛」は、モーツァルトの死の3ヵ月前に初演された最晩年の傑作で、モーツァルト最後のオペラ、彼の音楽の集大成です。彼の親友シカネーダーによる台本の元となっているのは童話「ルル、あるいは魔法の笛」をはじめとする、いくつかのおとぎ話。ストーリーを簡単にいえば、前半は王子様による囚われのお姫様の救出劇、後半はふたりが結ばれるために受ける試練の顛末。そこに、下図のような個性的な登場人物たちの悲喜こもごものエピソードが絡んできます。まるで、RPGゲームか超大作娯楽映画の原作にでもなりそうな、荒唐無稽だけれど元気をくれる、おとぎ話の世界。「魔笛」はもちろんオペラですが、細かく分類すれば、ジングシュピール=歌芝居(今日のオペレッタに近い)であり、そう呼ぶ方がふさわしい、誰もが楽しめるメルヘンなのです。

 



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