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前衛を挑発したディアギレフ、劇場を祭儀の場に変えたベジャール。
 20世紀のバレエは、セルゲイ・ディアギレフ率いるロシア・バレエ団によって、衝撃的に幕を開けました。1909年に創設されたロシア・バレエ団は、そのエキゾティシズムによってパリの観客にロシアや東洋への憧れを抱かせ、原始的なエネルギーにあふれた充足感を与えました。「天才人物収集家」と言われたディアギレフは、自らをカクテルを発明したバーテンダーに例えるほど、さまざまな才能を調合することに長けていました。ニジンスキー、カルサヴィーナ、パヴロワら舞踊家に加え、前衛作曲家、画家、詩人らを結集し、バレエの総合芸術化を企て、華々しい成果を挙げました。その中には、ストラヴィンスキーやサティ、ピカソやマチス、コクトーらがいました。まさにディアギレフは前衛芸術家たちのゴッドファーザーだったのです。
 ディアギレフ率いるロシア・バレエ団がパリでセンセーショナルな成功を収めてからちょうど50年後の1959年、ベジャール振付の「春の祭典」がブリュッセルで初演され、その野性的で官能的な肉体美と躍動美の祭典は、観客に大きな衝撃を与えました。その成功が20世紀バレエ団誕生のきっかけになったのです。
 1909年のディアギレフ、1959年のベジャールのセンセーショナルな登場が、20世紀のバレエのメルクマールになったことは疑いの余地がありません。〈ベジャール=ディアギレフ〉では、この2つのメルクマールを比較することで、「ディアギレフからベジャールまで」の20世紀バレエの変化に注目したいと思います。 2009年はディアギレフのロシア・バレエ団が創設されてちょうど100年。すでにそれに向けて、世界中でさまざまなプロジェクトが動き出しているようです。本公演がその先駆けとなり、現在のわが国におけるさまざまな分野の芸術を挑発して、再び狂熱の時代がめぐってくることを願っております。


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