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公演概要
 1年にわたって繰り広げてられた、世紀の巨匠、モーリス・ベジャールの生誕80年記念特別公演シリーズの悼尾を飾るのは、アジアをテーマにした魅惑的な傑作選<ベジャールのアジア>です。
 哲学者の父を持ち、自身も幅広い教養を具えたベジャールは、とりわけアジアの文化に魅了され、旺盛な好奇心をもってそれを自らの表現手段であるバレエの創作に反映してきました。
バルトークの緊密な音楽にのせた「中国の不思議な役人」は、無頼漢の手先として男たちを誘惑する娼婦の“娘”と、彼女に魅了され身包み剥がされる犠牲者の男たちの物語です。舞台を支配するのは、ベジャールがフリッツ・ラング監督の映画「M」から引用した、1920年代ドイツの暗黒と狂気のイメージ。そこに突如現れる最後の犠牲者“中国の役人”。男性が演じる倒錯的な“娘”と、鮮やかな青の人民服に身を包んだ“中国の役人”との激しい葛藤は、都会の人工美と素朴さ、偽りの愛と本能の愛、そして西洋と東洋の出会いと葛藤とも言え、見る者を衝撃のカタルシスへと誘います。
 インドの官能的な音楽にのって神々が踊る「バクチIII」は、ヒンズー教へのオマージュともいうべき作品。“III”に登場するのは、真っ赤なタイツに身を包んだ破壊と再生の神シヴァと、彼の妻シャクティで、官能的にして熱狂的な舞が観客を陶酔へと誘います。
そして静謐な雅楽にのせた「舞楽」は、日本の過去と現代の出会いの儀式。二つの異世界を繋ぐもの、それはダンスの官能の力に他なりません。
 ベジャールのアジア——それはたんなるエキゾティシズムではなく、人間が自らの根源的な力を回復するための祝祭の場。疲れた心と体が息を吹き返す、ダンスの魅惑の力に溢れためくるめくフィナーレが、あなたを待っています!
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