解説 STORY・聴きどころ 指揮者・キャスト
指揮:リッカルド・ムーティ Riccardo Muti

ウィーン音楽院とザルツブルクのモーツァルテウムで指揮を学んだ。1984年にクラーゲンフルトでヨハン・シュトラウスの『ウィーン気質』でデビュー。これまでに、バルセロナ、コペンハーゲン、エクサン・プロヴァンス、リスボン、ボン、東京、バイエルン国立歌劇場、ドレスデンのゼンパー・オパー、メトロポリタン歌劇場、ヴェニスのフェニーチェ劇場などで指揮している。1991年から94年まではストラスブールのライン・オペラの首席指揮者を務めた。2004年には、北スペインのオビエドで、オビエド・フフィラルモニアを創設し、音楽監督に就任している。コンサート指揮者としては、チェコ・フィル、ドレスデン・シュターツカペレ、リンツのブルックナー・オーケストラ、ミラノ室内管弦楽団、東京フィル、東京交響楽団、ブラチスラヴァのスロヴァキア・フィルなどに客演を重ねている。ウィーン国立歌劇場には、2002年9月10日に『ルチア』を振ってデビュー。同劇場ではこれまでに『こうもり』、『ノルマ』、『ロベルト・デヴェリュー』、『椿姫』、『ナクソス島のアリアドネ』、『清教徒』を指揮している。今シーズンは『ノルマ』、『清教徒』、『椿姫』、『ナクソス島のアリアドネ』を指揮。

フィオルディリージ:バルバラ・フリットリ Barbara Frittoli

ブラチスラヴァ生まれ。1968年に生地の歌劇場で『セビリャの理髪師』のロジーナを歌ってデビューした。ウィーン国立歌劇場への最初の登場は70年『魔笛』の夜の女王だった。このほか同劇場では『ホフマン物語』のオランピアなどを歌い、その才能を発揮していたが、グルベローヴァの名が国際的な注目を集めたのは、76年にカール・ベーム指揮のもと新演出された『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ役だった。以後これまでにメトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデン、パリ、ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン国立歌劇場、チューリヒ歌劇場、ハンブルクやフィレンツェ、バルセロナの歌劇場ほか、ザルツブルクやグラインドボーンといった音楽祭などにも出演を重ねている。ウィーン国立歌劇場でこれまでに演じた役としては、『アラベラ』のフィアカーミリ、『運命の力』のオスカル、『カプレーティとモンテッキ』のジュリエット、『セビリャの理髪師』のロジーナ、『ドン・パスクァーレ』のノリーナ、『こうもり』のアデーレ、『ドン・ジョヴァンニ』のドンナ・アンナ、『ランメルモールのルチア』のルチア、『無口な女』のアミンタ、『マノン』のマノン、『マリア・ストゥアルダ』のタイトル・ロール、『清教徒』のエルヴィーラ、『シャモニーのリンダ』のリンダ、『ロベルト・デヴェリュー』のエリザベッタなどがある。
オーストリア宮廷歌手であり、ウィーン国立歌劇場名誉会員。

ドラベッラ:アンゲリカ・キルヒシュラーガー Angelika Kirchschlager

ブルガリアのソフィア生まれ。故郷のL・ピプコフ音楽大学で声楽の勉強を始め、翌年にはP・ヴラディゲロフ国立音楽アカデミーに進学し、2000年に卒業。子どもの頃からブルガリア国立少年少女合唱団のメンバーとして活動し、ソリストに転じる準備を整えていた。舞台へのデビューは1999年、ジョン・カンダーのミュージカル『キャバレー』のサリー・ボウルズ役で、ソフィアのステファン・マケドンスキ国立音楽劇場に出演した。その後、スタラ・ザゴラ国立歌劇場と契約し、『リゴレット』のマッダレーナ、『ナブッコ』のフェネーナ、さらには『カルメン』のタイトル・ロールを歌った。同時期、ブルガス国立歌劇場にも出演していた。ウィーン国立歌劇場には2002年10月に、『ナブッコ』のフェネーナでデビュー。以来、『仮面舞踏会』のウルリカ、『オテロ』のエミーリア、『ファルスタッフ』のメグ・ページ、『ノルマ』のアダルジーザ、『リゴレット』のマッダレーナ、『ファヴォリータ』のレオノール、子ども向けオペラ『ピノッキオ』の妖精、『ホフマン物語』のジュリエッタ、『ドン・カルロ』のエボリ、『蝶々夫人』のスズキ、『ボリス・ゴドゥノフ』のマリーナ・ムニシェク、『カルメン』のタイトル・ロールなどを歌っている。2007/08年のシーズンは、カルメン、『スペードの女王』(新演出)のポリーナ/ダフニス、ウルリカ、『ワルキューレ』(新演出)のグリムゲルデ、『運命の力』(新演出)のプレツィオシッラ、『ドン・カルロ』のエボリを歌う。

グリエルモ:イルデブランド・ダルカンジェロ Ildebrando D'Arcangelo

スペインのバルセロナで生まれ、郷土の音楽院で声楽を学んだ。1986年にフランシスコ・ヴィーニャス国際歌唱コンクールに入賞。87年、パルマ・デ・マジョルカで『カルミナ・ブラーナ』を歌ってデビューした。92年には、サバデル歌劇場で、『ドン・パスクァーレ』のエルネストを歌い、それ以前にも、『ドン・ジョヴァンニ』のドン・オッターヴィオ役でこの劇場の舞台に立った。その後4か月の間に、『ラ・ファヴォリータ』のフェルナンドでグラン・カナリアのラス・パルマスの劇場に出演、パルマ・デ・マジョルカでは『リゴレット』のマントヴァ公を、バルセロナでは『真珠採り』のナディールを演じて次々とデビューを重ねた。同年11月、リセウ歌劇場で『アンナ・ボレーナ』のパーシーを代役で歌って成功を博す。それ以来、アムステルダム、ハンブルク、ワシントン、トリノ、ベルリン国立歌劇場、ナポリ、マドリッド、バイエルン国立歌劇場など、国際的に活躍の場を広げている。最も重要なレパートリーは、『ファルスタッフ』のフェントン、『愛の妙薬』のネモリーノ、『リゴレット』のマントヴァ公、『椿姫』のアルフレード、『ロベルト・デヴェリュー』のロベルト、『ランメルモールのルチア』のエドガルド、『連隊の娘』のトーニオ、『清教徒』のアルトゥーロ・タルボなどが挙げられる。ウィーン国立歌劇場には、95年にネモリーノを歌ってデビューし、その後は『ランメルモールのルチア』のエドガルド、『ラ・ファヴォリータ』のフェルナンド、『椿姫』のアルフレード、『リゴレット』のマントヴァ公、『ロベルト・デヴェリュー』のロベルトを歌っている。2007/2008年のシーズンには、『清教徒』のアルトゥーロ・タルボを歌う。

ドラベッラ:アンゲリカ・キルヒシュラーガー Angelika Kirchschlager

スポンティーニ作曲の『アグネス・フォン・ホーエンシュタウフェン』でローマ歌劇場にデビュー。以来、ほとんどの重要な歌劇場に出演している。レパートリーの中核をなすのは、ベッリーニ、ドニゼッティ、ロッシーニ、そしてヴェルディの作品である。ウィーン国立歌劇場では、『愛の妙薬』のベルコーレ、『ランメルモールのルチア』のエンリーコ、『清教徒』のリッカルド、『セビリャの理髪師』のフィガロ、『椿姫』のジョルジョ・ジェルモンを歌っている。また、メトロポリタン・オペラ、ミラノ・スカラ座、コヴェント・ガーデン、フィレンツェ五月音楽祭、ボローニャ歌劇場、フランクフルト歌劇場、チューリヒ・オペラ、ベルリン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、アレーナ・ディ・ヴェローナ、ドレスデンのゼンパー・オパー、シカゴ、ロサンゼルス、パレルモ、ニース、そして東京にも、定期的に客演。ベッリーニ作曲の『テンダのベアトリーチェ』のフィリッポ・ヴィスコンティ、『海賊』のエルネスト、『ファルスタッフ』のタイトル・ロールおよびフォード、『トロヴァトーレ』のルーナ、『ドン・カルロ』のポーザ、『エルナーニ』のドン・カルロ、『ルイザ・ミラー』のミラーでも成功をおさめている。ウィーン国立歌劇場の2004/05年のシーズンはリッカルドを聴かせ、2005/06年のシーズンは『ドン・カルロ』(イタリア語版)のポーザを務めた。2006/07年のシーズンには『ロベルト・デヴェリュー』のノッティンガム公と、『セビリアの理髪師』のフィガロを歌った。

※表記の出演者は2008年1月末日現在の予定です。やむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。その場合、指揮者、主演歌手であっても代役を立てて上演いたしますので、あらかじめご了承ください。出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。最終出演者は当日発表とさせていただきます。