「かぐや姫」 第1幕 世界初演

音楽:クロード・ドビュッシー/衣裳デザイン:廣川玉枝(SOMA DESIGN)/美術:近藤正樹/映像:遠藤龍/照明:伊藤雅一(RYU)、金森穣/演出助手:井関佐和子/衣裳製作:武田園子(Veronique)/テクニカル・コーディネーター:夏目雅也

数々の創作の源泉となっている日本最古の物語文学 「かぐや姫」(竹取物語)。金森穣はそのあらゆるものを検証しながら独自の物語バレエを構想。「クロード・ドビュッシーの幾つかの音楽を聴いたとき、バレエの場面が目の前に浮かんだ」と語る。第1幕はかぐや姫の誕生から宮廷への旅立ちまでを描く。

Photo: Susumu Nagahiro
Photo: Kishin Shinoyama

演出振付:金森 穣

演出振付家、舞踊家。りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館舞踊部門芸術監督、Noism Company Niigata芸術監督。17歳で単身渡欧、モーリス・ベジャール等に師事。ルードラ・ベ ジャール・ローザンヌ在学中から創作を始め、NDT2在籍中に20歳で演出振付家デビュー。10年間欧州の舞踊団で舞踊家、演出振付家として活躍したのち帰国。'03年、初のセルフ・プロデュース公演『no・mad・icproject ~ 7 fragments in memory』で朝日舞台芸術賞を受賞し、一躍注目を集める。'04年4月、りゅーとぴあ舞踊部門芸術監督に就任し、日本初となる公共劇場専属舞踊団Noismを立ち上げる。海外での豊富な経験を活かし次々に打ち出す作品と革新的な創造性に満ちたカンパニー活動は高い評価を得ており、近年ではサイトウ・キネン・フェスティバル松本での小澤征爾指揮によるオペラの演出振付を行う等、幅広く活動している。平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞、平成20年度新潟日報文化賞、第60回毎日芸術賞、第15回日本ダンスフォーラム大賞ほか受賞歴多数。

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「中国の不思議な役人」

音楽:ベラ・バルトーク/衣裳:アンナ・デ・ジョルジ(フリッツ・ラングの映画による)/装置:クリスティアン・フラパン/照明:クレマン・ケロル

1992年初演、2004年東京バレエ団初演。
ベジャールがバルトークのパントマイム劇を原作に、ドイツの映画監督フリッツ・ラングの『M』のイメージを重ねて創作。暗黒街のサスペンスフルな雰囲気、ジェンダーの境界が消えた混沌の中で、人間のエロスと狂気の核心に迫る。

Photo: Kiyonori Hasegawa
Photo: Yoshihiro Kawaguchi

振付:モーリス・ベジャール

バレエを“20世紀の芸術”として確立したフランスの振付家。哲学者ガストン・ベルジェを父に、マルセイユに生まれる。パリでダンサーとしてキャリアを開始、1949年にはストックホルムのクルベリ・バレエに招かれる。初の振付作品はストラヴィンスキー音楽の『火の鳥』(1950)。パリに戻るとエトワール・バレエ団を結成、『孤独な男のためのシンフォニー』ほか精力的に作品を発表した。
1959年、ベルギー王立モネ劇場支配人モーリス・ユイスマンに招かれ、『春の祭典』を創作。翌年20世紀バレエ団を設立し、『ボレロ』を創作。その後、『現在のためのミサ』(1967年)、『火の鳥』(1970)を発表。20世紀バレエ団は1987年にスイスに本拠を移し、ベジャール・バレエ・ローザンヌに形を変えた。ダンス学校ムードラをブリュッセルに設立(1970)、1992年にはルードラをローザンヌに設立した。その後も『バレエ・フォー・ライフ』『くるみ割り人形』などを発表。東京バレエ団のために『ザ・カブキ』(1986)、『舞楽』(1988)、『M』(1993)を創作している。勲三等旭日 中綬章(1986)、ベルギーのコロナ勲章(1988)、高松宮殿下記念世界文化賞(1993)等を授与される。
2007年11月22日、最後の作品『80分間世界一周』の創作中、ローザンヌにて死去。

「ドリーム・タイム」

音楽:武満徹/振付:装置・衣裳デザイン:ジョン・マクファーレン/照明デザイン:イリ・キリアン(コンセプト)、ヨープ・カボルト(製作)/技術監督、装置・照明改訂:ケース・チェッベス

1982年初演、2000年東京バレエ団初演。キリアンが、敬愛する作曲家武満徹に自分のダンスのための音楽を委嘱。オーストラリア先住民族アボリジニの神秘的な祭りをともに体験して創作された。武満の浮遊感あふれる珠玉の音楽にのせて、5人の男女が変幻自在に絡みながら滑らかで流麗な美を生み出す。

Photo: Kiyonori Hasegawa
Photo: Anton Corbijn

振付:イリ・キリアン

1947年、チェコスロヴァキア生まれ。プラハ・コンセルヴァトワール、英国ロイヤル・バレエ学校で学ぶ。1968年、ジョン・クランコのすすめでシュツットガルト・バレエ団に入団。財団中にいくつもの作品を発表した。その後、ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)のために『スツールゲーム』、『沈める寺』などを創作。1975年にNDT芸術監督に就任した。1978年には『シンフォニエッタ』を発表、NDTを国際的な舞台へと導く。同年、NDT IIを創設し、若手に活躍の機会を与え、1991年には40歳以上のダンサーによるNDTIIIを創設。3つのカンパニーを擁する世界でもユニークな団体となった。1999年にNDTの芸術監督の職を退き、2009年12月までアーティスティック・アドヴァイザーおよび常任振付家として活躍する。NDTでは30年以上にわたって70以上もの作品を創作した。
日本でも、『シンフォニエッタ』をはじめ、『シンフォニー・イン・D』『回帰』『ヌアージュ』『忘れられた 土地』などが紹介された。1994年には東京バレエ団に『パーフェクト・コンセプション』を創作した。フランスの芸術文化勲章コマンドゥール、オランダ王国オレンジ・ナッソウ勲章オフィサーを受章、 ニジンスキー賞、ブノワ賞など数々の受賞歴がある。

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英国ロイヤル・オペラ 2024年日本公演  「リゴレット」
  • 2024/06 会場:神奈川県民ホール、NHKホール