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ロシア国立ボリショイ・バレエ団2006年日本公演
日本公演概要 「ラ・バヤデール」  「ファラオの娘」
 
見どころ
エキゾティシズムと幻想——ロマン主義の息吹が香るバレエ
 エジプト旅行に訪れたイギリス人が、突然ファラオの時代にタイムスリップしてしまうという奇想天外な設定の『ファラオの娘』。原作はロマン主義時代の文学者ゴーティエの「ミイラ物語」で、ナポレオン以前から西欧人の夢をかきたててきたエジプトへの憧れを贅沢に舞台化した作品です。
まず第1幕の森で猿(楽しいダンスを披露!)やライオンが登場して、アフリカの野性の雰囲気を盛り上げると、一転して第2幕の宮殿では家来や神官、侍女、奴隷、子供など多数が登場。本作の初演当時の出演者は400人にものぼったそうですが、ラコットによる今回の復元版もなんと総勢150人! 並みのバレエ団公演では実現しない圧巻な規模で、観客はファラオの絶対的権力を目の当たりにします。
いっぽう第3幕、アスピシアが身投げをするナイル河の底では、妖精たちがロマンティック・バレエの定番である幻想シーンを展開。観客をひととき夢の世界にいざなう、というように、さまざまな趣向が楽しるバレエです。
優雅な王女のアダージョから、壮観なコール・ド・バレエまで、踊りの見せ場満載!
 趣向はロマン主義、けれども踊りは古典バレエの帝王プティパの真価を伝えているのが、『ファラオの娘』の最大の魅力。プティパの振付の魅力といえば、群舞の一糸乱れぬ華やかな踊り、ソリストたちの妙技、そして主役の見せ場と、ダンサーが序列にのっとって踊りを披露しながら次第に場を盛り上げていく壮大なスタイルです。
たとえば森の狩の場面では、弓矢を持った侍女たちと槍を携えた男性たちが左右から勢いよく跳び込んできては、さまざまな陣形を組んで踊り、侍女ラムゼ、そして王女アスピシアの登場。一連のダンスの颯爽とした躍動感にたちまち引き込まれます。
またハイライトはなんといっても、家来たちの長大な入場行進だけでも圧巻な宮殿の場面です。王女とタオールのパ・ド・ドゥで祝宴が始まり、つづいて男女ソリストたちが群舞を従えながら舞いを披露。王女が家臣の男性たちとともに美しいアダージョを踊ると、タオールの力強いソロがあり、そして華麗なコーダ。やむことのない陶酔的なダンスの饗宴が繰り広げられます。この後の第3幕も、漁師たちの場面、川底での妖精たちの踊り、宮殿での大団円のフィナーレ・・・もう全編が華麗な舞踊のシンフォニーといえる作品です。
王女は8回お着替え! ボリショイ・ダンサーだから映える豪華衣裳
 エキゾティシズムとダンスの洪水を彩るのが、豪奢で美しい色彩の衣裳です。ファラオの黄金のローブ、幾種類もの侍女たちの衣裳、肌も露でワイルド&セクシーな男性たちの衣裳・・・などなど。
その中でも注目してほしいのは、チュチュと呼ばれる女性ダンサーの短いスカートです。ここで使用されているのは、19世紀初演当時のスタイルに準じたランプシェード型。現在のものより丈が長くたっぷりしていて、鮮やかな色や模様がほどこされているのが特徴です。これらが映えるのも長身ぞろいでスタイルの良いボリショイのダンサーならでは。とくにアスピシアは、エジプト特産のブルーロータスをデザインした豪華なチュチュをはじめ、幾何学模様、鮮やかな赤など、ため息をさそうほど美しい衣裳をなんと8着もつけて登場!
 
 


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