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公演概要 ファルスタッフ トゥーランドット フィレンツェ歌劇団 ニュース
フィレンツェ歌劇場
STORY 聴きどころ 出演者 スタッフ
イタリア演劇界の巨匠 ルカ・ロンコーニ
 ルカ・ロンコーニは、イタリアで最も重要な演出家の一人と認められている巨匠。オペラ演出を手がけ始めた当初は、個性的で挑発的な演出が特徴と言われましたが、彼の演出の真骨頂は作品のもつ真の意味、深い心理を表現することにあります。登場人物の細かい動作の一つひとつ、細かな表情などに、ドラマにおける重要な意味が込められていくのは、彼自身も演劇俳優であったこと、そして演劇の演出において優れた手腕を発揮していることに由来します。
 オペラ『ファルスタッフ』の原作となったシェイクスピアの喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」は、シェイクスピアが、「ヘンリー4世」に登場するファルスタッフの活躍に魅了されたエリザベス女王から「次は彼が恋の虜になって悩む姿がみたい」という強い要望に応えて創ったといいます。名台本作者ボーイトはその「ウィンザーの陽気な女房たち」と「ヘンリー4世」を組み合わせ、ファルスタッフを主人公とした巧みな台本を作り出しました。ヴェルディが「素晴らしい、素晴らしい!」と賞賛の声を挙げ、作曲の筆を進めたこの作品には、老境に達したヴェルディが到達した人生の深い味わいが込められています。人生における深淵なテーマを喜劇として描き出す・・・この作品の真の意味を表すことができるのは、イタリア演劇界の巨匠、ロンコーニをおいて他にいないことからフィレンツェ歌劇場で、メータが挑む『ファルスタッフ』の演出家として、白羽の矢をたてられたのです。
演出:ルカ・ロンコーニ
 チュニジアのスーザ生まれ。ローマの演劇アカデミーで学んだ。数年間は俳優として活躍。
 演出家としての第一歩は、1964年ゴルダーニの『The Virtuous Wife』。66年に演出したトマス・ドルトンのエリザベス朝の戯曲『取り替えっ子』で一躍脚光を浴び、その後も『尺には尺を』と『リチャード3世』。『フェードラ』と成功が続いた。
 スポレト・フェスティバルで上演したアリオストの『狂えるオルランド』により、国際的にも大きな成功をおさめる。また自身の劇団で、ターナーの『復讐の悲劇』を女性だけのキャストで上演したことも話題となった。
 その後、オペラ演出にも進出、これまでに数多くのオペラ演出を手がけている。1974年から76年まではヴェネツィア・ビエンナーレの芸術監督を務める。77年アバド指揮によるミラノ・スカラ座『ドン・カルロ』の舞台で成功をおさめる。88年には、ムーティ指揮によるミラノ・スカラ座『ウィリアム・テル』が話題を呼んだ。日本では89年のウィーン国立歌劇場『ランスの旅』(アバド指揮)のアイディアに満ちた演出が絶賛された。


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