夢フェスト30 マーラー生誕150年記念 20世紀バレエ団設立50年記念
これを見逃せば、生涯に悔いを残す!! オーケストラ、合唱、バレエ総勢300名による 空前絶後のミラクル・ガラ!
ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 モーリス・ベジャール・バレエ団 東京バレエ団
〈奇跡の響演〉
Special Gala Performance
プログラム
20世紀、音楽と舞台芸術の分野で2度にわたって前衛を挑発した、革命的傑作!
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー 振付:モーリス・ベジャール
「春の祭典」 LE SACRE DU PRINTEMPS
■予定キャスト 11月3日(水・祝) 生贄:カテリーナ・シャルキナ-長瀬直義 2人のリーダー:高岸直樹-フェリペ・ロシャ 2人の若い男:那須野圭右-氷室友 4人の若い娘:キャサリン・ティエルヘルム、フロランス・ルルー=コルノ、小出領子、吉川留衣 11月4日(木) 生贄:井脇幸江-オスカー・シャコン 2人のリーダー:デヴィッド・クピンスキー-柄本武尊 2人の若い男:松下裕次-マルコ・メレンダ 4人の若い娘:キャサリン・ティエルヘルム、フロランス・ルルー=コルノ、小出領子、吉川留衣
出演:モーリス・ベジャール・バレエ団及び東京バレエ団 ※生贄役:[11/3]東京バレエ団キャスト/[11/4]モーリス・ベジャール・バレエ団
変則的で力強いリズムと不協和音の噴出が生命の凄まじいまでの胎動のエネルギーを表現して、20世紀の幕開けを謳ったストラヴィンスキーの最大傑作。初演は1913年、異分野の才能を舞台に集結させて話題の的となったバレエ・リュスの公演。太陽神礼賛と生贄の儀式を描いたニジンスキーの振付もまた、バレエの常識を覆すもので、会場は大混乱に陥ったという。 ほぼ半世紀後の1959年。同じ音楽を用いたベジャールは、肌色のボディタイツだけを身に着けたダンサーたちを登場させ、舞台上で荒々しく躍動させた。人間の欲望、獣性、生きるための闘い。「冬のマントの下で眠っていた強大で原始的な力」を描くことで、ストラヴィンスキーの音楽を鮮烈に視覚化することに成功したのだ。古典的な美学を信望する年配客が眉をひそめる一方、若者たちは圧倒的な喝采を浴びせ、センセーションが巻き起こった。これを契機にベジャール率いる20世紀バレエ団が発足。バレエの新時代が到来した。
ニーチェと魂を響かせ合いながら、自然と人間への愛を謳う。
音楽:グスタフ・マーラー(交響曲第3番 第4、5、6楽章) 振付:モーリス・ベジャール
「愛が私に語りかけるもの」 CE QUE L’AMOUR ME DIT
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子 合唱:栗友会合唱団 児童合唱:東京少年少女合唱隊 出演:モーリス・ベジャール・バレエ団
全6楽章からなるマーラーの長大な第3交響曲には、非公式に、しかし音楽の内容と深く結びついた標題が付けられている。そのうちの第4楽章は「夜が私に語りかけるもの」、第5楽章は「天使たちが私に語りかけるもの」、第6楽章は「愛が私に語りかけるもの」。第4楽章にはアルト独唱、第5楽章にはアルト独唱と児童合唱、女性合唱が加わる。1974年、ベジャールはこれら後半の三楽章に振付け、「愛が私に語りかけるもの」として発表した。 マーラーが自然界を描いたと言われる楽曲は、一方でニーチェの思想とも結びつき、第4楽章の歌詞は「ツァラトゥストラはこう語った」から引用されている。音楽家マーラーとベジャールが親しんだ詩人ニーチェの出会いが、バレエの主題である。 一人の男が白いタイツの女性と神秘的なパ・ド・ドゥを踊る。天上的な世界で、彼は少年のようなダンサーに魅入られる。さまざまな人物との交錯の果てに、男は白いタイツの女と少年と一体となり、荘厳なフィナーレを迎える。
人間の心をもった人形から、自己を失った人間の物語へ。
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー 振付:モーリス・ベジャール
「ペトルーシュカ」 PETROUCHKA
出演:東京バレエ団
■予定キャスト 11月3日(水・祝) 青年:後藤晴雄 若い娘:吉岡美佳 友人:木村和夫 11月4日(木) 青年:長瀬直義 若い娘:佐伯知香 友人:平野 玲
ストラヴィンスキーの音楽、フォーキンの振付で、1911年にバレエ・リュスが初演したのは、縁日や見世物小屋を沸かせる人形ペトルーシュカの物語。ロシア版ピエロである彼は、バレリーナへの恋に破れ、恋敵のムーア人の三日月刀で殺される。操り人形にして人間の心をもつ不器用なペトルーシュカの悲劇を、哀切に表現したニジンスキーの演技は伝説となった。 ベジャール版の初演は1977年。主人公は一人の青年。彼は、友人・恋人と過ごす当たり前の日常から、魔術師の導きで迷宮にまよい込む。そこにあったのはペトルーシュカ、バレリーナ、ムーア人の三つの仮面。それらを被ると、青年は三つの人格と一体となる。自分が知らなかった自分。自己とは何か。心の迷宮に入り込む現代人の、心理分析的あるいは神話的真理を描いて、ベジャールは伝説に現代的な意味を与えた。
ストラヴィンスキー、マーラーで凄腕を揮う当代随一の巨匠!
ズービン・メータ
イスラエル・フィル(IPO)の終身音楽監督にして、現代を代表するオーケストラおよびオペラ指揮者。IPOとの音楽的・精神的絆は“魂を共有する”と言われるほど固く、来シーズンには初共演から50年のアニバーサリーを迎える。1936年インドのボンベイ生まれ。モントリオール交響楽団、ロサンジェルス・フィル、ニューヨーク・フィル、バイエルン国立歌劇場音楽監督などを歴任、フィレンツェ歌劇場首席指揮者も務める。ウィーン・フィルとのニュー・イヤー・コンサートでもおなじみ。
ウィーン・フィル、ベルリン・フィルを凌ぐ“世界一の弦”!
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
イスラエル建国に先立つ1936年、欧州各国の優秀なユダヤ系音楽家たちが結集して、その前身が設立された。トスカニーニ指揮による初の演奏会以来、バーンスタイン、ショルティ、マゼール、バレンボイム、メータはじめ錚々たる名指揮者たちと共演。弦楽パートの演奏にはユダヤ民族ならではの独特の色合いや精神性がにじみ出ると評され、音質・表現ともに一糸乱れぬアンサンブルはウィーン・フィル、ベルリン・フィルを凌ぐとも称えられる。
「春の祭典」の衝撃的成功が生んだ、50年の歴史を誇る精鋭バレエ団!
モーリス・ベジャール・バレエ団(「春の祭典」「愛が私に語りかけるもの」)
モーリス・ベジャールの気鋭作「春の祭典」の成功により、1960年、ブリュッセルのモネ王立劇場付カンパニー〈20世紀バレエ団〉として創設される。以来、肉体の存在を強調した男性中心の舞踊、思想・文学・哲学などを題材とする現代的テーマ、スペクタクル性あふれる演出などベジャールの鬼才を繰り広げ、世界中に名を馳せる。1987年ローザンヌに拠点を移して改名。2007年ベジャール死去後は、ジル・ロマンが芸術監督に就任。
キャプション 左)芸術監督 ジル・ロマン Photo:François Paolini
ベジャール・レパートリーを携え、世界中から喝采を浴びる
東京バレエ団(「春の祭典」「ペトルーシュカ」)
1964年創設、3年目には早くもモスクワ、レニングラードで公演を行う。古典の全幕作品から現代振付家の名作まで幅広いレパートリーを持つが、なかでも1982年の「ボレロ」上演以来ベジャールとの親交を深め、現在に至るまで彼の18もの作品を上演。「仮名手本忠臣蔵」を題材とした「ザ・カブキ」や、三島由紀夫を題材とした「M」などオリジナル作品も有する。この夏、第24次海外公演を実施し、ミラノ・スカラ座における「ザ・カブキ」で700回公演達成の偉業を成し遂げた。
欧州のオペラハウスでひっぱりだこのスーパー・メゾ!
藤村実穂子 メゾ・ソプラノ (「愛が私に語りかけるもの」)
東京芸術大学・同大学院修了後、ミュンヘン音楽大学大学院に留学。在院中にバイロイトのワーグナー・コンクールで事実上の優勝。オーストリアのグラーツ歌劇場専属歌手として契約。2002年バイロイト音楽祭およびバイエルン国立歌劇場に主役級のデビューを飾って国際的な注目を集める。以来、ミラノ・スカラ座、バイロイト音楽祭、ウィーン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラなど著名歌劇場やオーケストラと共演を続ける。
栗友会合唱団 (「愛が私に語りかけるもの」) 東京少年少女合唱隊 (「愛が私に語りかけるもの」)
合唱指揮:長谷川久恵