第1場

ヴェローナの守護聖人、聖ゼーノの祝祭日の前日の朝。僧ローレンスは、キャピュレット家の屋敷の階段で眠り込んでいる幼なじみのロミオを見つける。ロミオはジュリエットの従姉妹のロザラインに夢中で、彼女も祭りにくることになっている。ジュリエットがバルコニーに出てロザラインを迎えるが、ロミオには気づかない。ベンヴォーリオは恋の病に冒されたロミオをからかう。芝居の一座が登場し、祭りで賑わう広場で劇を始める。その中に、ロミオは友人のマキューシオを見つける。
ジュリエットの乳母が、召使のピーターを伴って広場にある市場にやって来る。ピーターはモンタギュー家の召使にこづき回される。反目し合うキャピュレット家とモンタギュー家の従僕たちは、言い争いを始める。ロミオ、ジュリエットの従兄弟のティボルトも含め、両家の面々の諍いは剣を交えるまでエスカレートする。ヴェローナ大公のエスカラスがやってきて、騒ぎを鎮め、キャピュレット家とモンタギュー家の不和に終止符を打つ象徴として、剣を差し出すよう両家に命令する。
キャピュレットは、その晩の舞踏会に招いた客のリストを乳母にわたす。乳母はそれをピーターにわたす。だが彼も文字を読めず、リストは人から人へとわたり、最後にロミオの手にわたる。彼は、招待客のなかにロザラインの名前を見つけて有頂天になる。

第2場

ジュリエットが入浴しながら従姉妹たちとはしゃいでいる。母親が入ってきて、娘の結婚を願う気持ちを込めた大人のシンボルであるメダル(ペンダント)をジュリエットにわたす。

第3場

キャピュレットが屋敷の中庭に招待客を迎え入れる。

第4場

キャピュレット、キャピュレット夫人、ティボルトが舞踏会を開会する。ジュリエットと従姉妹たちが招待客の前で自己紹介がわりに聖ゼーノに捧げる踊りを披露する。ジュリエットは、自分を見つめている若い男に気づき、ステップを忘れてしまう。ジュリエットの両親は、娘の結婚相手にと選んだパリス伯爵と引き合わす。客たちが広間を去ったあとも、ジュリエットは一人残っている。仮面をつけて舞踏会に紛れこんでいたロミオが、唐突に彼女のかたわらに立つ。だが、ティボルトが二人の間に割って入る。

第5場

客たちが別れを告げて屋敷を後にする。

第6場

しかしながらロミオはその場を離れがたく、中庭のバルコニーの下にいる。そして、バルコニーにひとりたたずむジュリエットを見つめる。ジュリエットも彼を見とめ互いに求め合い、お互いの愛を確かめ合う。

第1場

ヴェローナの祭りが始まった。ロミオは、僧ローレンスをジュリエットの元へ送り秘密裏の結婚の手はずをととのえる。芝居の一座が劇を演じている。これはあたかも若い恋人達の行く末を暗示するような芝居である。乳母が、ジュリエットの返事をロミオにわたす。

第2場

ロミオが僧ローレンスの元へとかけつける。

第3場

キャピュレット家とモンタギュー家の争いを終わらせたいと願う僧ローレンスは、ロミオとジュリエットの結婚をとりおこなう。

第4場

祭りの賑わいは最高潮に達している。酔ったティボルトがマキューシオをなじる。ティボルトは決闘でマキューシオを誤って殺し、ロミオは友の死の仇を討つ。ジュリエットの母親がティボルトの遺体にとりすがり泣き崩れる。ロミオは芝居の一座に紛れて身を隠す。

第1場

ティボルトが埋葬される。

第2場

ヴェローナから追放の身となっていたロミオは、変装してひそかに戻り、妻ジュリエットと共に一夜をすごす。しかし日の出とともに、彼女のもとを去らねばならない。

ジュリエットの両親はパリス伯爵とのその日の内の結婚をジュリエットに言い渡すが、ジュリエットは結婚を拒む。

第3場

ロミオへの思いがジュリエットに安らぎと勇気をもたらし僧ローレンスに助けを求めにやって来る。

第4場

僧ローレンスは死んだように眠ることのできる毒薬の小瓶をジュリエットに渡す。ジュリエットは幸せな結末を演じる芸人たちの芝居を夢想する。

第5場

パリス伯爵が再びやってきたとき、ジュリエットは結婚を承諾するふりをする。

第6場

ジュリエットが薬を飲むと、死んだはずのティボルトに遭遇する悪夢を見る。けれど、ロミオの幻が、またしても幸せな結末を約束する。

第7場

朝、乳母と従姉妹たちは、深く眠り込んでいるジュリエットを起こそうとして、死んでいると思い込む。

第8場

マンチュアに向かう途上、ロミオは乳母から愛する人が死んだと知らせれ、急ぎヴェローナに戻る。僧ローレンスは、彼の計画を話そうと必死でロミオを探すが、彼を探し当てることはできない。

第9場

ジュリエットがキャピュレット家の墓所に横たわっている。葬列が去っていく。
ロミオが墓所に入る。彼もまた、ジュリエットが死んだと思い込み、自らを剣で刺す。

ジュリエットが目を覚まし、死んだロミオを見つける。絶望のあまり、自らも命を絶つ。

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