初登場！（パリ・オペラ座バレエ団）　Ａプロのみ出演

パリ・オペラ座の若きエトワール。昨年のオペラ座来日公演やグループ公演で見せた初々しい感性がこれからどう開花していくのか。一舞台一舞台を見ておきたいダンサーである。

Photo：julien Benhamou / Opéra national de Paris

（ボリショイ・バレエ）

目にも鮮やかな跳躍。気風のよい演技。マーシャの舞台を見ると元気がわいてくる。思わず愛称で呼びたくなる、太陽のように明るく朗らか、飾らない個性も魅力。

（シュツットガルト・バレエ団）

バレエフェスには久々の参加だが、いまなお少女のような無邪気さを感じる。その瑞々しさに柔軟な肢体と確かな演技が加わって、見る者の心に鮮明な記憶を残すだろう。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（ハンブルク・バレエ）

小さな身体のどこに、あれほどの力が隠れているのだろうか。アッツォーニの演技はもはや演技を超えている。一挙手一投足、全身から感情があふれ出し、観る者の心を揺さぶらずにはおかない。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（ニューヨーク・シティ・バレエ）（Aプロのみ）

ハイテンポの音楽に全く遅れることなく歯切れよいステップを踏む。キュートな笑顔で、音楽を視覚化したと言われるバランシン作品の真髄を見せてくれるに違いない。

（イングリッシュ・ナショナル・バレエ）

コジョカルの音楽性は自由奔放。だが、決して音楽と喧嘩をしない。まるで音符と戯れているかのよう。楽しい会話を交わしているのかもしれない。その彩り豊かな表現力は心憎いほどだ。

Photo：Charlotte McMillan

（パリ・オペラ座バレエ団）

クラシカルな美貌と確かな技術でオペラ座ならではの重厚な古典作品には欠かせない。だが、現代作品では少女のような透明感あふれる瑞々しい感性で全く別の顔を見せる。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（元シュツットガルト・バレエ団）

優雅で繊細、気品にあふれている。古典を踊れば、確かな技術と相まって、宝石がキラキラと輝くよう。物語バレエでは儚さの中に凛とした強さを感じさせる魅力的な女性だ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（元パリ・オペラ座・バレエ団）

ルグリやギエムとともにオペラ座の一時代を築いたエトワール。決して大げさな表情は作らず一見クールだが、秘めた熱い情熱が観る者の胸に迫り、忘れ難い味わいを残す。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（サンフランシスコ・バレエ）

明るく弾けるようなステップを踏む。ロシア出身のダンサーらしく、上半身は優美で表情豊か。前々回のバレエフェスで観客たちから愛されたコチェトコワが帰ってくる。

Photo：Erik Tomasson

初登場！（英国ロイヤル･バレエ団）

涼やかな美をまとったダンサー。キュートで好奇心たっぷりのアリス。神秘的な女性シルヴィア。持ち前の爽やかさで童話の世界のヒロインたちも生き生きと演じてしまう。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（ハンブルク・バレエ）

ハンブルク・バレエから初参加。演技派揃いのバレエ団だけあって、過去に出場したダンサーたちの胸打つ演技はいずれも語り草になっている。ラウデールにも期待は募る。

Photo：Holger Badekow

（マリインスキー・バレエ）

ロシアの至宝とも呼ばれる、バレエの理想の美を体現したようなダンサー。優美な踊り、繊細で詩情豊かな表現力からは、無限、宇宙、永遠など、時や空間も超えた奥深さを感じる。

初登場！（パリ・オペラ座バレエ団）

オペラ座の伝統を受け継ぐ、最もオペラ座らしいエトワール。可憐な容姿。小粋で優雅なダンス。陰影に富んだ表現力。エトワールになって初の来日。より成熟した舞台を見せてくれるに違いない。

（イングリッシュ・ナショナル・バレエ）

素晴らしいテクニックと個性満載の演技。ガラ公演でのキュートさも魅力のロホ。ＥＮＢの芸術監督に就任してからはめっきり日本で踊る機会が減ってしまった。久しぶりの来日が楽しみだ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（ベルリン国立バレエ団）

華麗な技も難なくこなしてしまう。バレエフェスには欠かせないダンサーだ。だが、輝かしいテクニックだけでなく、ニュアンスに富んだ踊りで役柄をしっかり演じ分けるその力量にも注目。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（キューバ国立バレエ団）

超絶技巧と長いバランスで、２００６年の世界バレエフェスティバルを盛り上げたヴァルデス。あのテクニックに豊富な経験が加わり、どんなダンサーへと成長したのか。再会が待たれる。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（アメリカン・バレエ・シアター/マリインスキー・バレエ）

舞踊の根源でもある生命力をいま最も強く感じさせ、同時に非常に現代的な雰囲気をも合わせ持つ個性的なダンサー。その技術と演技力はいま絶頂期にあり、どの舞台も見逃したくない。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（モーリス・ベジャール・バレエ団）　Bプロのみ出演

しなやかで俊敏。異国情緒と官能性。太陽のような情熱や、大地が芽吹く力強さ、涼やかな夜風を感じさせる。いまやベジャールの世界観を表現するには欠かせないダンサーだ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（パリ・オペラ座バレエ団）　Ａプロのみ出演

登場した瞬間、舞台が一段と明るくなる。華。気品。麗しい容姿。天賦の才に恵まれた、バレエを踊るために生まれてきたようなダンサー。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（アメリカン・バレエ・シアター） (Bプロのみ8/9* から参加)

ゴメスの魅力は、まずなんといっても男性らしいダイナミックさ。そこに優美な踊りと柔軟な演技力が加わる。この数年は特に演劇的な役柄に深みを増し、忘れ得ぬ時を与えてくれる。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（ノルウェー国立バレエ団）

キューバ出身で、ヴァルナ国際バレエコンクールのメダリストでもあるグネーオ。そう聞けば、華やかなテクニックの持ち主に違いない。会場を大いに盛り上げてくれることだろう。

初登場！（パリ・オペラ座バレエ団）

入団して早くから、その非凡なテクニックで観客たちを沸かせてきたマチアス。最近ではオペラ座独特の風情、威厳も備わりつつあり、大エトワールへの道を着々と歩んでいるよう。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（ルーマニア国立バレエ団）

デンマーク・ロイヤル・バレエで身につけた確実な技術と英国ロイヤル・バレエで磨いた演技力。とりわけ、その鬼気迫る演技からは一瞬なりとも目が離せない。

Photo：Charlotte McMillan

初登場！（ボリショイ・バレエ）

群舞の頃から目を惹いたが、いまや作品を背負って立つ存在へと成長した。伸びやかな踊り、粋な演技、パートナーに向ける優しいまなざし。ボリショイの未来を担うダンサーのひとりだ。

Photo：Dmitry Starshinov

（ウィーン国立バレエ団）

３５０年を超える歴史を持つパリ・オペラ座を代表するエトワールのひとり。退団から6年が過ぎたいまなお 、作品を選ぶ確かな目と豊潤で薫り高いパフォーマンスは健在だ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（デンマーク・ロイヤル・バレエ団　／

イングリッシュ・ナショナル・バレエ ゲスト）

ニューヨークタイムズ紙に「最も優秀なダンサーのひとり」と称されたレンドルフ。古典から演劇的な作品までレパートリーが広く、純粋で丁寧な踊りは日本でも人気を博すに違いない。

ひと際しなやかな肢体。高く柔らかな跳躍は着地の音が全くない…考え抜かれた演技と研ぎすまされた感性で、王子役も素晴らしいが、現代作品を踊っても深い趣を感じさせる。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（英国ロイヤル･バレエ団）

マックレーの舞台を見ると爽快な気分になる。芸達者ゆえ、哀愁を帯びた白鳥の湖の王子なども得意とするが、踊りの歯切れの良さ、軽やかさ、スピード感が群を抜いているのだ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（パリ・オペラ座バレエ団）

映画俳優のようにロマンティックな風貌。憂いを秘めた瞳。正統派の王子役も素敵だが、「椿姫」のアルマン役など、どこか影のある甘い二枚目を演じたら現代最高のダンサーのひとり。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（英国ロイヤル･バレエ団）

気品あるたたずまい。礼儀正しい舞台マナー。伸びやかな踊り。自然な演技。まさに古典の大作を踊るにふさわしいダンサー。ロイヤル・バレエへの移籍を経て、更なる成長を遂げたいま、満を持してのバレエフェスデビューだ。

（オランダ国立バレエ団）

長身でハンサム。甘く優しい雰囲気は王子役にぴったり。だが、彼のすごさは、その対極にある暗さや冷たさをも表現できることだろう。二つの感情の間で揺れ動く、その心理描写は圧巻。

Photo：Kiyonori Hasegawa

初登場！（ハンブルク・バレエ）

「ベニスに死す」の美少年タッジオなど、世界的な振付家ノイマイヤーが自身の新作に幾度も起用している秘蔵っ子。いよいよ日本に本格上陸を果たす。

Photo：Holger Badekow

（ハンブルク・バレエ）

柔軟性のある艶やかな踊り。だが、リアブコの最大の魅力はその卓越した演技力だ。もはや登場人物その人としか思えない。血の通った人物造形は観る者の胸の奥に深い余韻を残す。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（アメリカン・バレエ・シアター）

なんともチャーミングなダンサーである。幕が上がってわずか数分で観客たちの心を虜にする。加えてその鮮やかなテクニックときたら！バレエフェスで人気が沸騰した、まさにバレエフェスの申し子だ。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（シュツットガルト・バレエ団）

力強くエレガントな踊り。そして、どこか人恋しく思わせる甘さと、ほどよい爽やかさが同居している。鮮烈なバレエフェスデビューから早１２年。風格をも携えつつあるフォーゲルとの再会が待ち遠しい。

Photo：Kiyonori Hasegawa

（モスクワ音楽劇場バレエ、ノヴォシビルスク・バレエ）

勇壮でありながら繊細。豪快であって軽やか。相反する魅力をあわせもつ希有のダンサー。最近はたまにしか舞台に立たないが、圧倒的な存在感と円熟味を増した演技でそのスター性は健在。