Bプロのオープニング「だから踊ろう... !」は、コロナ禍のもとでカンパニーを率いていたジル・ロマンが、困難な状況下で“踊る喜び”を表現することを念頭に創作。ロマンは「そのダンスの喜びを体現」し2021年に没したダンサーのパトリック・デュポンに本作を捧げています。
これに続くのはベジャール珠玉の3作。「2人のためのアダージオ」は1986年初演の「マルロー、あるいは神々の変貌」からの抜粋で、ベー トーヴェンのヴァイオリン・ソナタにのせて、兵士と”死”を象徴する女の感動的なダンスが踊られます。「コンセルト・アン・レ」は、ストラヴィンスキーの同名の ヴァイオリン協奏曲ニ調を、一組の主役ペアと男性ソリスト、女性群舞で視覚化するベジャールには珍しいネオ・クラシカルなバレエ。フィナーレには規律から脱したダンサーたちが祝祭的なダンスを繰り広げます。そしてプログラムの掉尾を飾るのが「ボレロ」。巨大な赤いテーブルの上で踊る孤高の“メロディ”と、そのカリスマに導かれて群がる “リズム”たち。ラヴェルが構築した精巧な音楽をダンスで鮮やかに展開しながら、爆発的な絶頂をもって終結し、観る者に衝撃とカタルシスを与える、ベジャール不滅の傑作です。多彩なベジャール作品の中でも、音楽に正面から向き合い寄り添った作品の豊饒さと圧倒感を、心ゆくまで味わってください!
── 爆発的な興奮を呼ぶ、本家本元のステージ
振付: | モーリス・ベジャール |
音楽: | モーリス・ラヴェル |
9/27(金) | ジュリアン・ファヴロー |
9/28(土)マチネ | 大橋 真理 |
9/28(土)ソワレ | エリザベット・ロス |
9/29(日) | キャサリン・ティエルヘルム |
※表記の出演者は5/24現在の予定です。やむを得ない事情で変更となる可能性があります。なお、モーリス・ベジャール・バレエ団の方針により、「ボレロ」以外の配役は公演当日に会場で発表いたします
── パトリック・デュポンの死に触発された、生きるためのダンス!
振付: | ジル・ロマン |
音楽: | ジョン・ゾーン、シティパーカッション、ボブ・ディラン |
衣裳: | アンリ・ダヴィラ |
照明: | ドミニク・ロマン |
── ベートーヴェンの楽曲にのせた、兵士と”死”を象徴する女の感動的なパ・ド・ドゥ
振付: | モーリス・ベジャール |
音楽: | ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン |
衣裳: | アンリ・ダヴィラ |
照明: | リュカ・ボルジョー |
── ベジャールによる祝祭的ストラヴィンスキー・バレエ
振付: | モーリス・ベジャール |
音楽: | イーゴリ・ストラヴィンスキー |
衣裳: | アンリ・ダヴィラ |