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Photo: Nobuhiko Hikiji

2024/03/06(水)Vol.489

秋山 瑛(東京バレエ団プリンシパル)
令和5年度(第74回)芸術選奨 文部科学大臣新人賞 受賞
2024/03/06(水)
2024年03月06日号
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バレエ

Photo: Nobuhiko Hikiji

秋山 瑛(東京バレエ団プリンシパル)
令和5年度(第74回)芸術選奨 文部科学大臣新人賞 受賞

東京バレエ団プリンシパルの秋山瑛が、令和5年度(第74回)芸術選奨舞踊部門において文部科学大臣新人賞を受賞いたしました。
芸術選奨は、「芸術各分野において、優れた業績を挙げた者、又はその業績によってそれぞれの部門に新生面を開いた者を選奨し、芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞をおくることによって芸術活動の奨励と振興に資する」というもの。文化庁主催の芸術家の顕彰制度として1950年度に発足しました(現在の名称は1956年より)。今回は演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術A、美術B、メディア芸術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論の12部門にて実施されました。

秋山瑛の受賞理由は、「海外での活動を経て平成28年東京バレエ団に入団した秋山瑛氏は、古典から近・現代にわたる同団レパートリーを次々に踊り、正確な技術と鋭敏な感性で観客の心を捉えてきた。近年の成長は著しく、令和5年「ジゼル」での繊細かつ凛とした心理表現、「眠れる森の美女」の圧倒的な華やぎは、バレエダンサーとして確実にスケールアップしたことを印象付けた。また金森穣の新作「かぐや姫」では自ら創造に関わりつつ表現を紡ぐ新たな領域に挑み、主人公の孤独と神秘性をしなやかな動きで可視化。輝きを増す表現は、更なる飛躍を期待させる。」 と発表されました。また、同賞についての選考過程も発表されており、舞踊部門では選考審査員及び推薦委員から、文部科学大臣賞候補者として19名、文部科学大臣新人賞候補者として16名の推薦がありうち3名は両賞への推薦であり、第一次選考審査会では文部科学大臣賞は5名、文部科学大臣新人賞は4名に候補者が絞り込まれ、 第二次選考審査会での慎重な審議の結果、文部科学大臣新人賞には東京バレエ団の秋山瑛が年間を通しての舞台に高い評価を得ました。

『ジゼル』より
Photo: Koujiro Yoshikawa
『かぐや姫』より
Photo: Shoko Matsuhashi

秋山瑛は、埼玉県出身、7歳よりバレエを始め、東京バレエ学校、リスボン国立コンセルヴァトワールで学んだ後、イタリアのラ・カンパーニャ・バレット・クラシコで活躍。平成25年、ベルリンでのタンツオリンプで銅賞を受賞。同28年、東京バレエ団に入団、令和4年にプリンシパルに昇進しました。『ジゼル』、『眠れる森の美女』、『くるみ割り人形』、『ドン・キホーテ』等の古典からコンテンポラリーまで、様々な作品に主演しています。
今後も3月には〈上野水香オン・ステージ〉、4月には「白鳥の湖」に出演、5月から6月にかけてはクランコ振付「ロミオとジュリエット」での主演が予定されています。ますますの活躍にご期待ください。