東京バレエ団ではこれまでに『ねむれる森の美女』『ドン・キホーテの夢』という子どものためのバレエシリーズを創作し、好評をはくしてきました。この8月には、シリーズ3作品目として「はじめてのバレエ『白鳥の湖』〜母のなみだ〜」を初演します。初演まであと3週間とせまった7月下旬に行われた、スタジオでの稽古、そして衣裳についてのレポートをお届けします。
「今の動きだとイマイチそろわないから、ここは変えてみよう!」。そう言って自らステップをふみ、ダンサーたちの意見を聞きながら考え込む斎藤友佳理(東京バレエ団団長)。猛暑が続く中、東京バレエ団のスタジオでは外の暑さにも劣らない熱気のあるリハーサルがくりひろげられています。斎藤が陣頭指揮をとり、さらに佐野志織(東京バレエ団芸術監督)、木村和夫、奈良春夏、柄本弾(以上、東京バレエ団バレエ・スタッフ)らとも積極的に意見を交わしながら、1場面ずつ創作がすすめられています。斎藤は時にいくつかのパターンを試しながら、どの動きがベストなものになるか、様々な角度から確認し、その精度を高めていきます。豊富な舞台経験を誇る斎藤ですが、自らの振付をわたしていくだけではなく、ダンサーや他の指導陣と話し合いながら作品を創り上げていくのです。
この日はリハーサルに続けて「衣裳パレード」と呼ばれる、全出演者が一堂に会し、それぞれの役の衣裳を着用する確認の場が設けられました。「次はロットバルト」というように順番に役名が読み上げられ、衣裳を着けたダンサーが次々と登場、衣裳・ヘアメイク・舞台スタッフが立ち会う中、配色のバランスや頭飾り・履物との組み合わせ、衣裳の直しについての確認が念入りに行われていきます。
こちらは3幕に登場するスペインの衣裳。キャラクターダンス特有のステップや身体のひねりがある役のため、特に女性の衣裳の裾や飾りが動きをさまたげないか、動いた時にキレイに見えるのか、男性とのバランスは......などと、様々な点を一つひとつ丁寧に確認していきます。
こちらは3幕の衣裳を着けた主役たち。衣裳パレードの合間にはダンサー同士で集まり、時にパ・ド・ドゥ(2人の踊り)の動きを試しつつ、衣裳を着て踊った時に踊りにくくないかどうかを確認していきます。
今回は3組のメインキャストが組まれていますが、いくつかの衣裳が用意されている場合は、それぞれのダンサーにとって一番自分にフィットするものを選びます。池本の着用する衣裳(チュニック)は上質なビロードに、王子らしくゴールドの刺繍が施されたもの。女性ダンサーはチュチュに合わせたティアラはどれが良いのか、ヘアメイクのスタッフとも話し合い、組み合わせを試していきます。
バレエの衣裳は衣裳単体としての美しさもさることながら、ダンサーたちにとって踊りやすくなければなりません。衣裳を直すポイントを衣裳スタッフが安全ピンなどで仮どめし、細かな部分まで入念にチェックしています。
衣裳パレードは、新作を創るうえで欠かせないプロセスなのです。
新作の誕生もまもなく。今回はどのような作品になるのか、初日に向けて徐々に緊張感が高まっています。
※写真はあくまでのリハーサルの過程での配役、衣裳となります。新作のため今後のリハーサルにより変更が生じる場合があります。
8月22日(金)15:00
8月23日(土)11:30
8月23日(土)15:30
8月24日(日)11:30
8月24日(日)15:30
会場:めぐろパーシモンホール 大ホール
※音楽は特別録音による音源を使用いたします。
大人:S=¥7,000 A=¥5,000
中学生以下:S==¥3,000 A=¥2,500
※4歳以上入場可
[予定される主な配役]
オデット/オディール:秋山 瑛(8/22,8/24午前)
オデット:中島 映理子(8/23午前,8/24午後)、金子 仁美(8/23午後)、
オディール:伝田 陽美(8/23午前,8/24午後)、長谷川 琴音(8/23午後)
ジークフリート王子:池本 祥真(8/22,8/24午前)、生方 隆之介(8/23午前,8/24午後)、南江 祐生(8/23午後)