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NBS日本舞台芸術振興会
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2020/12/02(水)Vol.411

ENBのデジタル戦略
世界初演作品をオンデマンドで
2020/12/02(水)
2020年12月02日号
TOPニュース
バレエ

ENBのデジタル戦略
世界初演作品をオンデマンドで

ロンドンでは、10月に制限つきで劇場が再開したのも束の間、再び11月5日から2度目のロックダウンとなりました。
タマラ・ロホ芸術監督のもと、コロナ禍におけるデジタル活動に積極的に取り組み、バレエのオンライン配信の可能性を示してきたイングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)では、この間にサドラーズ・ウェルズ劇場で上演予定だった新作5作品をENBの「バレエ・オン・デマンド」で11月から12月に順次有料配信すると発表しました。
この5作品はいずれも、注目度の高い振付家と映画監督や映像作家とのコラボレーションによるもの。タマラ・ロホは「2020年の困難な課題のなかで、私たちは創造とコラボレーションの機会を見つけることができた。映画製作者と振付家が協力して才能を発揮し、芸術性を融合させて、5つの非常に多様な作品をつくりあげた」と語っています。
(いずれも3.49ポンドで購入から72時間視聴可能。それぞれにミニ・ドキュメンタリーが含まれている)

11月23日〜

Take Five Blues

Jazz-inspired joy of dance.
By Stina Quagebeur
A film by Shaun James Grant

ENBのアソシエイト振付家スティナ・クァジバーが、ヴァイオリニストのナイジェル・ケネディがクラシックとジャズを独自に融合させていることに触発されて創作。ショーン・ジェームズ・グラントの映像は、ジャズに影響された夢のような雰囲気。8人のダンサーたちは、自身の世界でメロディとお互いのエネルギーを交換し、予期せぬリズムにのって踊る。

視聴はこちらから
https://ondemand.ballet.org.uk/production/take-five-blues/

11月30日〜

Senseless Kindness

By Yuri Possokhov
A film by Thomas James

ボリショイ・バレエ、デンマーク・ロイヤル・バレエ団、サンフランシスコ・バレエ団の元プリンシパル・ダンサーであり、現在では世界的に名を馳せる振付家ユーリー・ポソホフが、英国のバレエ団のために初めて手がけた4人のダンサーのための作品。第二次世界対戦で捕らえられたロシアの家族についてのヴァシリー・グロスマンの小説「人生と運命」に基づいている。トーマス・ジェームズの詩的でエレガントな映像に、人間の忍耐力が描き出されるという。

視聴はこちらから
https://ondemand.ballet.org.uk/production/senseless-kindness/

12月7日〜

Laid in Earth

By Sidi Larbi Cherkaoui
A film by Thomas James

コンテンポラリー・ダンス界の寵児シディ・ラルビ・シェルカウイによる小品。地球と冥界が絡み合う流れるような振付と不気味な異世界の美学がシュールに混じり合った映像に。タイトルのLaid in Erthは、パーセル作曲のオペラ『ディドとエネアス』のアリア「私が地に伏す時」からとられたもので、ギャヴィン・サザーランドによるアレンジをフローラ・マッキントッシュが歌うほか、電子楽器もコラボレート。トーマス・ジェームズが映像を手がけている。

視聴はこちらから
https://ondemand.ballet.org.uk/production/laid-in-earth/

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