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英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン <br>〈ダイヤモンド・セレブレーション〉 <br>「ダイヤモンド」 <br>Artists of The Royal Ballet in Diamonds, The Royal Ballet ©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

2023/02/01(水)Vol.463

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン
〈ダイヤモンド・セレブレーション〉
2023/02/01(水)
2023年02月01日号
バレエ
関連情報

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン
〈ダイヤモンド・セレブレーション〉
「ダイヤモンド」
Artists of The Royal Ballet in Diamonds, The Royal Ballet ©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン
〈ダイヤモンド・セレブレーション〉

すでにお知らせした通り、「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2022/23」が昨年12月からスタートしています。
2月17日(金)〜2月23(木)は〈ダイヤモンド・セレブレーション〉が上映されます。この作品は英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルたちによる豪華ガラ公演。ロイヤル・オペラ・ハウスのファン組織"フレンズ・オブ・コヴェント・ガーデンの60周年を祝し、過去から現在に至るまでの支援に感謝するために開催されました。
カンパニー初演の「FOR FOUR」はじめ、世界初演の「SEE US!」「ディスパッチ・デュエット」「コンチェルト・プール・ドゥーふたりの天使」「プリマ」などが続々上演されます。今年6月の英国ロイヤル・バレエ団の来日公演では、作品を入れ替えて〈ロイヤル・セレブレーション〉として上演されます。映像だけで観られる作品への楽しみがあるだけでなく、日本公演への期待が高まることにもなるはず。

〈ダイヤモンド・セレブレーション〉作品詳細

●「「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」序曲とパ・ド・ドゥ
人気上昇中の若手プリンシパル、アナ=ローズ・オサリヴァンがアレクサンダー・キャンベルと息もぴったりに愛らしくコケティッシュに踊る。
振付:フレデリック・アシュトン╱音楽:フェルディナンド・へロルド╱出演:アナ=ローズ・オサリヴァン、アレクサンダ―・キャンベル

●「「マノン」1幕寝室のパ・ド・ドゥ
ロイヤル・バレエの伝統を象徴するマクミランの『マノン』より寝室のパ・ド・ドゥでは、進境著しい高田茜が表題役で魔性の美少女を、注目の若手カルヴィン・リチャードソンを相手に甘やかに細やかに演じて恋の高揚感を伝える。
振付:ケネス・マクミラン╱音楽:ジュール・マスネ╱出演:高田茜、カルヴィン・リチャードソン

「マノン」
Akane Takada and Calvin Richardson in Manon, The Royal Ballet ©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

●「「クオリア」
世界初演作品など現代作品は先進性を誇るロイヤル・バレエ団のもう一つの顔。鬼才ウェイン・マクレガー作品『クオリア』では、コンテンポラリーに定評のあるメリッサ・ハミルトンが若手ホープのルーカス・B・ブレンツロドと長身の見目麗しいペアでスタイリッシュに切れ味鋭く動いて魅せる。
振付:ウェイン・マクレガー╱音楽:スキャナー╱出演:メリッサ・ハミルトン、ルーカス・ビヨンボー・ブレンツロド

●「「FOR FOUR」(カンパニー初演)
シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」にマシュー・ボール、ワディム・ムンタギロフ、マルセリーノ・サンベ、ジェームズ・ヘイと人気・実力ともトップクラスの男性ダンサーが四重奏のようにそれぞれの魅力を発揮しつつ超絶技巧を惜しみなく披露し競い合う。初演は、アンヘル・コレ―ラ、イーサン・スティーフェル、ヨハン・コボー、ニコライ・ツィスカリーゼという当時のトップスターを集めたニューヨークでのガラ公演「Kings of the Dance」で、この4人のために2006年にウィールドンによって振付けられた。
振付:クリストファー・ウィールドン╱音楽:フランツ・シューベルト
出演:マシュー・ボール、ジェームズ・ヘイ、ワディム・ムンタギロフ、マルセリーノ・サンベ

「FOR FOUR」
Matthew Ball, Marcelino Sambé, Vadim Muntagirov and James Hay in For Four, The Royal Ballet ©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

●「「SEE US!!」(世界初演)
ロイヤル・バレエ団が育成する新進振付家ジョセフ・トゥーンガの新作。ヒップホップも取り入れ、若いダンサーたちのエネルギーが炸裂したプロテストをテーマにした作品。カリスマ性のあるジョセフ・シセンズに率いられた力強い群舞に込められたメッセージ性が心を打つ。
振付:ジョセフ・トゥーンガ╱音楽:マイケル"マイキーJ"アサンテ╱出演:ミカ・ブラッドベリ、ルーカス・ビヨンボー・ブレンツロド、アシュリー・ディーン、レティシア・ディアス、レオ・ディクソン、ベンジャミン・エラ、オリヴィア・フィンドレイ、ジョシュア・ジュンカー、フランシスコ・セラノ、ジョセフ・シセンズ、アメリア・タウンゼンド、マリアンナ・ツェンベンホイ

●「「ディスパッチ・デュエット」(世界初演)
米国で活躍するパム・タノウィッツによる世界初演作。アナ=ローズ・オサリヴァンとウィリアム・ブレイスウェルが正確なポワントワークなどクラシックバレエのテクニックを駆使しながらも、モダンでシャープかつウィットに富んだ駆け引きの表現に取り組んだユニークな作品。ロイヤル・オペラ・ハウスのプロセニアム・アーチを生かした舞台美術も興味深い。
振付:パム・タノヴィッツ╱音楽:テッド・ハーン╱出演:アナ=ローズ・オサリヴァン、ウィリアム・ブレイスウェル

●「「コンチェルト・プール・ドゥーふたりの天使」(世界初演)
ナタリア・オシポワとスティーヴン・マックレーが、70年代に一世を風靡したフレンチポップスの名曲に乗せた、ブノワ・スワン・プフェール振付『コンチェルト・プール・ドゥ-ふたりの天使』を世界初演。止まることのない技巧を駆使しながらも情感豊かに踊り、高度な身体表現で男女の濃密なドラマに酔わせてくれる。
振付:ブノワ・スワン・プフェール╱音楽:サン=ブルー╱出演:ナタリア・オシポワ、スティーヴン・マックレー

●「「プリマ」(世界初演)
キャサリン妃やミシェル・オバマなどセレブご用達のファッションデザイナー、ロクサンダ・イリンチックによる鮮やかなドレスをまとった金子扶生、フランチェスカ・ヘイワード、ヤスミン・ナグディ、マヤラ・マグリの若手女性プリンシパルの競演。サン=サーンスのヴァイオリン・コンチェルトの華麗な旋律に乗って、新時代のプリマ・バレリーナたちがダイナミックに舞うあでやかな舞台。中でも金子扶生のエレガンスと輝きは際立っていると絶賛された。
振付:ヴァレンティノ・ズケッティ╱音楽:カミーユ・サン=サーンス╱出演:フランチェスカ・ヘイワード、金子扶生、マヤラ・マグリ、ヤスミン・ナグディ

「プリマ」
Fumi Kaneko in Prima, The Royal Ballet ©2022 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

●「「ジュエルズ」より「ダイヤモンド」
巨匠バランシンの代表作、その名も『ダイヤモンド』は彼が宝石店ヴァンクリーフ・アンド・アーペルのショーウィンドウにインスパイアされた『ジュエルズ』の中の一幕。チャイコフスキーの壮麗な音楽と共に、白いチュチュのダンサーたちがロシアの宮廷を再現したように整然とエレガントな群舞を繰り広げ、音楽を視覚化したバランシンのスピリットを継承。マリアネラ・ヌニェスとリース・クラークの輝かしいペアが、『白鳥の湖』を思わせるデュエットで物語のない中にもドラマを見せ、ブリリアント・カットの宝石のような至上の様式美を見せてくれる。
振付:ジョージ・バランシン╱音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー╱出演:マリアネラ・ヌニェス、リース・クラーク
ロイヤル・バレエ団アーティストたち

は英国ロイヤル・バレエ団2023年日本公演〈ロイヤル・セレブレーション〉にもプログラムされています。

英国ロイヤル・バレエ団2023年日本公演の情報はこちらから。
https://www.nbs.or.jp/stages/2023/royalballet/