このたび東京バレエ団プリンシパルの宮川新大が、令和7年度(第76回)芸術選奨舞踊部門において文部科学大臣賞を受賞いたしました。東京バレエ団からは上野水香、柄本弾に続き3人目の受賞となります。
文化庁は宮川の受賞対象作品、受賞理由を下記のように発表しています。
【受賞対象】
『眠れる森の美女』『ザ・カブキ』ほかの成果
【受賞理由】
宮川新大氏は、所属する東京バレエ団で主要な役柄の多くを踊り、ゆるぎない技術とそこに立脚する気品ある物腰で注目されてきた。令和7年は古典名作『眠れる森の美女』の王子役でさらにその美点に磨きがかかり、またモーリス・ベジャール振付の『ザ・カブキ』では、削ぎ落とした感情の奥に静かな覚悟を宿した新世代のヒーローを造形。「ベジャールの『くるみ割り人形』」でも闊達でコミカルな猫役で新境地を開き、幅広い作品に対応する柔軟な表現力を示した。
改めて宮川の経歴をご紹介します。
福井に生まれた宮川新大は12歳の時にコンクール出場をきっかけにその才能を認められ、名門ジョン・クランコ・バレエ学校に留学。ウラジーミル・マラーホフをはじめ多くの名ダンサーを育てた名教師ピョートル・ペストフに師事し、首席で同校を卒業。卒業後は日本人として初めてロシアの名門、モスクワ音楽劇場バレエ団に入団しました。その後ロイヤル・ニュージーランド・バレエ団での活躍を経て、2015年に東京バレエ団にソリストとして入団。2018年よりプリンシパルとして活躍しています。
宮川のレパートリーは非常に幅広く。『白鳥の湖』『眠れる森の美女』の王子、『ジゼル』アルブレヒトなどの古典バレエの正統派主役から『真夏の夜の夢』パック、ベジャールの『くるみ割り人形』フェリックス、『中国の不思議な役人』娘、『ラ・バヤデール』ブロンズ像などのキャラクター色が強い役でも高い評価を得ています。
東京バレエ団は8月に上演するアンナ・マリー=ホームズ版『海賊』を宮川の受賞記念公演として上演することを発表しました。本作において、宮川は日本人で唯一コンラッド、アリ、ランケデムの3役をレパートリーにしており、今回の上演では主役のコンラッドを演じます。『海賊』からわずか2週間後には『白鳥の湖』で王子役を演じることも発表されており(パートナーは沖香菜子)、この夏は宮川の活躍から目が離せなくなりそうです。