今年も残すところ1カ月余りとなりました。コロナ禍を経て、通常を取り戻したかのように見える昨今とはいえ、舞台芸術を取り巻く環境は制作経費の高騰や首都圏の劇場が次々に休館するなど、きびしさを増す一方です。そんな状況であっても、NBS・東京バレエ団は、わが国の舞台芸術を守り、感動によって皆さまの人生をより豊かにする一助になれることを願い、2025年も盛りだくさんな公演ラインナップを準備しています。
2025年ラインナップをご覧いただければ、皆さまの舞台芸術への期待とともに、愛と関心がよりいっそう深まることでしょう。
まずは年明けから春まで。〈名歌手シリーズ2025〉で3人のトップスターによるコンサートが続々と開催されます。1月のバンジャマン・ベルナイムは、現在欧米でひっぱりだこのフランス人テノール。日本での初めてのリサイタルに期待と話題が沸騰中です。3月のヴィットリオ・グリゴーロはパワーいっぱいの美声で聴衆を圧倒するはず。そして4月には歌うたびに声も表現も成長をみせているリセット・オロペサが続きます。この間の2月には、東京バレエ団による「ベジャールのくるみ割り人形」がバレエ界の話題をさらいます。20世紀最高の巨匠と謳われたモーリス・ベジャールによる"もう一つ"の「くるみ割人形」には、ゲストとしてダニール・シムキンやジル・ロマンの出演も決定しているのです!
春から夏まではバレエが満開! 4月、5月には東京バレエ団の「眠れる森の美女」、「ジゼル」が上演されます。創立60周年を祝した2024年を経て、層の厚いダンサーたちがより一層の飛躍を披露することに。5月には15年ぶりの日本公演実現となるオーストラリア・バレエ団。デヴィッド・ホールバーグが芸術監督として率いる最初の来日演目にはこのバレエ団のためにつくられたヌレエフ版「ドン・キホーテ」が選ばれました。ダンサー泣かせの超絶テクニックが完璧に繰り広げられることに! バレエ・ファンの興奮は6月も続くはず。英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団が同団の看板2作を日本のファンに届けてくれます。英国スタイルの真髄ここにあり!
近年日本の夏は"灼熱"の日々が続きますが、バレエ・ファンにとっては夏の暑さより、舞台の"熱さ"が魅力と思える公演が実現します。8月にパリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団のダンサーたちを迎えたスペシャル・ガラ公演が開催されるのです。"オペラ座"チームと"ロイヤル"チーム、互いが世界に 誇る魅力を"対決"させるとっておきのガラ公演となります。東京バレエ団の熱い夏は子どもたちに贈られます。子どものためのバレエは7月の「ねむれる森の美女」(地方公演)に続き、8月には新制作の「白鳥の湖」が披露されます。名作バレエを楽しむ夏休み、どうぞお楽しみに。そして9月になるとベジャール振付「M」が4年ぶりの上演となります。「M」は、ベジャールが三島由紀夫を題材に創作した作品。2025年は三島由紀夫生誕100年にあたります。
さて、いよいよ2025年終盤の3カ月。10月はオペラ・ファン待望のウィーン国立歌劇場日本公演です。18世紀マリア・テレジア統治下のウィーンを舞台とし、数あるウィーン国立歌劇場の演目なかでも"伝家の宝刀"と呼ばれる『ばらの騎士』と、人気演出家バリー・コスキー演出によるモーツァルトの傑作『フィガロの結婚』が上演されます。オペラ・ファンにとって2025年最大の期待を担います。
11月から年末にかけては東京バレエ団による公演。11月はロマンティック・バレエの代表作「ラ・シルフィード」と情熱的で活気に満ちた古典バレエの傑作「ドン・キホーテ」、12月はもはや風物詩となっている「くるみ割り人形」と、異なるタイプの作品のすべてに東京バレエ団の威力と魅力が発揮されます。
[Photos: Kiyonori Hasegawa, Jason Homa, Tristram Kenton, Rainee Lantry. Shoko Matsuhashi, Wiener Staatsoper / Michael Poehn, Ieva Ukanyte, Julia Wesely, Koujiro Yoshikawa]
近年は「ふるさと納税」をご利用の方も多くなりましたが、舞台芸術を愛する皆さまからの寄付は日本の舞台芸術を支えるという大きな意味を持つことに加え、本年12月末までにご寄付をいただいた場合には、令和6年分の個人の確定申告で税制優遇措置を受けられます。公演ラインナップとともに、この機会にあらためてご支援の検討もいただけますよう、ご案内させていただきます。
弊財団は内閣府より公益財団法人として認定を受けております。そのため頂戴したご寄付は確定申告の際「所得控除」または「税額控除」のいずれかの減免措置の対象となります。 一般的に有利と言われおります「税額控除」の計算式は下記のようになります。
計算式 (寄付金額※1 ― 2,000円※2)×40% = 控除額※3
※1 総所得金額の40%が限度額となります。
※2 自己負担額
※3 控除対象金額は、所得税額の25%が限度額となります
例)5万円(年間)をご寄付いただいた場合 (50,000円 - 2,000円)× 40% = 19,200円
ご寄付については下記よりご覧いただけます。
https://nbs-foundation.jp/support-us/fundraising/dec.html