シルヴィ・ギエム
第27回高松宮殿下記念世界文化賞受賞

Photo:Gilles Tapie

 去る9月10日、「高松宮殿下記念世界文化賞」の今年の受賞者が発表され、演劇・映像部門にシルヴィ・ギエムが選ばれました。
 高松宮殿下記念世界文化賞は、公益財団法人 日本美術協会が前総裁高松宮殿下の「世界の文化芸術の普及向上に広く寄与したい」というご遺志を継ぎ、協会設立100年を記念して1988年に創設。文化芸術の発展・普及に貢献した世界の芸術家を対象に、その業績を称えるもので、これまでに134名の世界の芸術家に贈られました。
 シルヴィ・ギエムは、「100年に一人のダンサーと称されながら、伝統に縛られない演技で新風を吹き込んだ世界最高のバレリーナ」と紹介されています。過去の演劇・映像部門では、モーリス・ベジャールやピナ・バウシュ、マース・カニングハムなどの振付家、マイヤ・プリセツカヤ、森下洋子などのダンサーが受賞しています。
 シルヴィ・ギエムは、すでに今年年末でダンサーを引退することを表明。パリ、ロンドンを経て、引退公演の最後の地を東京としたことは、彼女の親日家としての思いからかもしれません。12月の引退公演〈ライフ・イン・プログレス〉および、東京バレエ団とともに日本各地を巡る〈シルヴィ・ギエム・ファイナル〉を控えた10月21日、都内で行われる高松宮殿下記念世界文化賞授賞式には、ギエムも出席の予定です。