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2024/02/10 2024:02:10:21:20:00

【追悼】小澤征爾 
 2024年2月6日、世界的な指揮者、小澤征爾氏が心不全のために亡くなりました。多くの聴衆、そして芸術家から愛された偉大なマエストロの逝去に際し、日本舞台芸術振興会一同、深く哀悼の意を表します。

 小澤征爾氏の業績は枚挙にいとまがありませんが、その中でも特筆すべきはアジア人として初めてウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任(2002年)したことではないでしょうか。
 弊財団が2004年と2008年にウィーン国立歌劇場を招聘した際には音楽監督として、2004年には『フィガロの結婚』と『ドン・ジョヴァンニ』、2008年には『フィデリオ』を指揮し、名門歌劇場の名に相応しい圧倒的な響きで客席を熱狂させ、何度も熱いカーテンコールが繰り返されました。また、同歌劇場においては数々のオペラを指揮しただけではなく、「子どものためのオペラ」を企画・実現させ、現在にいたるまでウィーン国立歌劇場の重要な取り組みの一つとして継続して展開されています。

 小澤征爾氏は晩年には後進の育成にも力を注がれましたが、ここに氏の偉大な功績を偲ぶとともに、わが国のみならず世界の音楽界に果たした貢献に、心からの感謝を捧げます。

公益財団法人日本舞台芸術振興会


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ウィーン国立歌劇場日本公演『フィデリオ』(2008年)のカーテンコールで聴衆の喝采に応える小澤征爾。

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2008年10月26日の公演(『フィデリオ』初日)はウィーン国立歌劇場の日本公演通算100回目となる記念公演。偶然にも小澤征爾が指揮することとなり、終演後は舞台上で鏡割りのセレモニーを実施した。

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