東京バレエ団「オネーギン」
感動こみ上げる奇跡のドラマティック・バレエ、日本のバレエ団、初上演!

イントロダクション

世界屈指のバレエ団がレパートリーに取り上げる、 名匠クランコの傑作!

物語バレエの名匠ジョン・クランコが振付けた「オネーギン」は、ロシアの文豪アレクサンドル・プーシキンの名作を美しい踊りの数々と映画を観るような流暢な演出によって舞台化し、傑作との評価を得ているバレエ作品です。ことにヒロインのタチヤーナがオネーギンを想って恋文をしたためる「鏡のパ・ド・ドゥ」、そして人妻となったタチヤーナと彼女に求愛するオネーギンとの相克を描く最終場のパ・ド・ドゥは、ガラ公演でもたびたび踊られる名場面として知られています。 シュツットガルト・バレエ団で伝説の女優バレリーナ、マリシア・ハイデによって初演され、多くの感動を巻き起こして以来、本作は英国ロイヤル・バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団、ミラノ・スカラ座バレエ団、アメリカン・バレエ・シアターなど世界屈指のバレエ団で続々レパートリーに取り入れられてきました。 昨年、パリ・オペラ座バレエ団では、エトワールのマニュエル・ルグリが引退公演に本作を熱望したことから上演が実現したように、この「オネーギン」は観客を惹きつけるだけでなく踊り手をも演じたいと強く願わせる、特別な魅力をもつ作品といえるでしょう。 その奇跡のようなドラマティック・バレエの名作を、東京バレエ団が日本のバレエ団として初めて取り組む舞台に、どうぞご期待ください!

ジョン・クランコ
1961年、英国ロイヤル・バレエ団の新進振付家だったジョン・クランコは、ドイツの地方都市シュツットガルトに招かれ、オペラから独立した初のバレエ団を任された。シュツットガルトで最初に成功を収めたのが「ロミオとジュリエット」。巧みな空間構成による演出と人間的で生き生きとした演技が絶賛を浴び、これを機に、長編文学を言葉のないバレエで語る才能を爆発的に開花させたクランコは、次々と「オネーギン」「じゃじゃ馬馴らし」など、登場人物の性格や心理をリアルに描いて観る者を共感させる作品を生み出した。 1973年、2度目のニューヨーク公演から戻る機内で、クランコは45歳の若さで没するが、彼の残した数々の傑作は今なお世界屈指のバレエ団でレパートリーとなり、踊り続けられている。