平成22年度文化芸術振興費補助金
NBS創立30周年記念 三島由紀夫生誕85年 没後40年記念
作家ミシマと振付家ベジャール。二人の亡き天才の魂が、豊穣なるイメージとなって舞台に蘇る!
モーリス・ベジャール振付「M」-エム-
振付・演出・衣裳コンセプト: モーリス・ベジャール 音楽: 黛 敏郎、 C.ドビュッシー、 J.シュトラウス二世 E.サティ、 R.ワーグナー ※音楽は特別録音によるテープを使用します。
モーリス・ベジャールバレエ団 小林十市のシ(死)が復活、見参!
東京バレエ団 総監督:佐々木忠次 芸術監督:飯田宗孝
ベジャールの日本への愛から生まれ、日本と世界の絆を深めたバレエ、「M-エム-」
独特の鮮烈な美学と思想で、今も国際的に高い評価を受けている文学者・三島由紀夫。 巨匠振付家モーリス・ベジャールが1993年に、“日本”をテーマにしたバレエを東京バレエ団のために創作するにあたり、選んだ題材がこの三島でした。 それは三島の生涯や著作を物語るのではなく、彼の人生・文学・思想・美学をまるごと一つのバレエにする大胆な試みでした。 始まりは三島作品中にたびたび登場する「海」。潮騒の情景から少年ミシマが登場し、彼自身の魂の遍歴をなぞるかのような旅を始めます。少年には4人の分身がつづき、4人目は“死”であることが明らかになります。「鏡子の部屋」「禁色」「鹿鳴館」「午後の曳航」「金閣寺」…三島の数々の傑作と彼の美学的なモチーフだった“聖セバスチャン”・・・舞台にはめくるめくイメージが展開し、やがて「憂国」~自決へと緊張に満ちたクライマックスが、そして始まりと同じ「海」への回帰が訪れます。 パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座、ベルリン・ドイツ・オペラ、ハンブルク歌劇場など欧州の主要歌劇場でいくたびもの喝采を浴びた傑作の、新キャストを加えた5年ぶりの上演にご期待ください!
小林十市
バレエとベジャールへの断ち切れぬ想いを胸に、17年ぶりの舞台へ!
初演時、切れ味鋭いテクニックと飄軽自在な演技で、“シ(死)”の役に独自の刻印を与えた小林十市。現在は俳優として活躍する彼が、17年ぶりに「M」の舞台に戻ってきます! 「ダンサーとしての成熟期に身体の不調のために余儀なく引退し、ダンサーとして完結していないという思いが残っていました。ベジャールさんの追悼公演でも踊れないことがもどかしかった。今回は(BBL芸術監督の)ジルの勧めもあり、出演を決意しました。12月の本番に向けて、夏から万全の準備を整えていきます!」