「白鳥の湖」
古典版に基づくジョン・クランコ振付の全4幕のバレエ
音楽: | ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー |
装置・衣裳: | ユルゲン・ローゼ |
バレエで血の通った人間の物語を描き続けたジョン・クランコが、古典の名作に挑んだ、ドラマティック・バレエ版「白鳥の湖」が日本に還ってきます!
魔法によって白鳥の姿に変えられたオデット姫をめぐる神秘的なテーマ。クランコがその中に見出したのは、王子の物語です。父を亡くし、自らが結婚して国を背負うことを迫られた若き青年ジークフリート。その心理や人間性に焦点が当てられ、物語は彼がオデットと出会い彼女を愛したことで巻き込まれていく悲劇として展開します。
白鳥たちの幻想的な踊りや、宮廷舞踏会での悪魔の娘オディールと王子の華やかなダンスといった古典バレエの魅力はそのままに、ラストには息を飲む場面が用意されています。
愛の誓いが破られたことで、悪魔によって湖に大洪水が引き起こされ、王子は息絶えてオデットは白鳥の姿に戻るという悲劇の結末が、迫力の演出で描かれるのです。
古典の様式に基づきながらも、チャイコフスキーの音楽の悲劇的な基調に沿い、物語の自然な帰結として考案されたこの演出は、1963年の発表当時大きな反響を呼び、のちのヌレエフ版やブルーン版をはじめ多くの振付家に影響を与えました。
ヨーロッパ屈指の舞台美術家ユルゲン・ローゼによる、荘重にして鮮やかな色彩を放つ装置とあいまって、古典バレエの登場人物に新たな命が吹き込まれた「白鳥の湖」を、演技巧者がそろうシュツットガルトのダンサーたちがドラマティックに魅せます!
ジークフリート王子は母である王妃から、舞踏会で妃を選び、王位に就くよう言い渡されている。自由を謳歌していたところを、母から苦言を呈され憂鬱にさいなまれた彼は、狩りで気晴らしをするために湖へと出かけ、魔力によって白鳥に姿を変えられた王女オデットに出会う。王子はたちまち恋に落ち、彼女を救うために永遠の愛を誓う。翌日の舞踏会。各国の姫たちが居並ぶ華やかな広間を王子が浮かない面持ちで眺めるなか、騎士に変装した悪魔ロットバルトが魔女オディールを連れて登場。オデットにそっくりな姿に惑わされた王子は、オディールを妃に選び、別人と知らずに愛を誓う。オデットへの誓いは破られ、彼女の救済の道は閉ざされる・・・。
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11月9日(金)18:30
11月10日(土)14:00
11月11日(日)14:00
photos: Carlos Quezada, Roman Novitzky(Moore)
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
※表記の配役は5月24日現在の予定です。出演者の怪我や病気、シュツットガルト・バレエ団の都合等により変更になる場合があります。出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。正式な配役は公演当日に発表いたします。