3年におよぶコロナ禍がなければ、もっと早く初来日がかなっていたにちがいないアーティストの一人が、南アフリカ出身のソプラノ、プリティ・イェンデ。もっとも、今回、フアン・ディエゴ・フローレスとのデュオが実現するのは、待った甲斐あり!といえます。イェンデが国際的な評価を勝ち得たのは、2013年のメトロポリタン歌劇場『オリー伯爵』で、フローレスとの共演でした。さらにフローレスとは、2018年にペーザロのロッシーニ・フェスティバルの『リッチャルドとゾライデ』、2021年にウィーン国立歌劇場の新演出『椿姫』、22年には『連隊の娘』などで大絶賛されているのです。フローレスが現代最高のスーパー・ベルカント・テノールであることは誰もが認めるところですが、イェンデもまた、フローレスに勝るとも劣らない完璧なテクニックの持ち主。二人の登場は“コロラトゥーラ競争”なのか⁉︎ いえいえ、テクニックをひけらかすだけではないところが、この二人の共演の肝。そもそも作曲家たちがベルカント・オペラにアジリタを駆使したのは、登場人物の心情を表現するため。フローレスもイェンデも、超絶技巧に加え抜群の表現力をもっているのですから!
NBS旬の名歌手シリーズ2024- II
2024年2月4日(日) 15:00
会場:東京文化会館
指揮:ミケーレ・スポッティ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
1973年ペルーのリマ生まれ。フィラデルフィアのカーティス音楽院で声楽を学び、1996年ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバル『マティルデ・ ディ・シャブラン』のコッラディーノを歌って大成功を収め、国際的なキャリアをスタートさせた。23歳のときリッカルド・ムーティ指揮のミラノ・スカラ座シーズン開幕作品に出演。以来、世界中の著名な歌劇場、最高峰の指揮者たちとの共演を重ねる。
近年はこれまで定評をもつベルカント・オペラに加え、ヴェルディの初期〜中期の作品やフランス・オペラなどにもレパートリーを広げ、成功している。録音も数多く、BBCからは「史上最高のテノール」と称され、オーストリア政府からは「宮廷歌手」の称号を授かるなど数多くの栄誉を受けている。
ユネスコの親善大使を務めるほか、音楽を通じてペルーの子どもたちを支援するプロジェクトを立ち上げるなど、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
1985年、南アフリカのピート・レティーフ生まれ。2009年にベルヴェデーレ国際声楽コンクールで第1位獲得。ミラノ・スカラ座の若手アーティストの育成プログラムに参加。2011年ドミンゴ主宰「オペラリア」第1位獲得。2013年にニーノ・マチャイゼの代役で出演したメトロポリタン歌劇場『オリー伯爵』で国際的な評価を得る。以後、ベルリン、ニューヨーク、ロサンゼルス、バルセロナ、ハンブルクの歌劇場をはじめ、ミラノ・スカラ座、バイエルン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラ、パリ・オペラ座、ウィーン国立歌劇場などで成功をおさめている。
2016年には、カーネギーホールの「ララバイ・プロジェクト」に参加し、貧困など困難な状況に直面している妊娠中の女性や10代の若い母親を支援するための活動を行っている。
ジョアキーノ・ロッシーニ作曲
―歌劇「ラ・チェネレントラ」
序曲
“そう、誓って彼女を見つけ出す” フローレス
―歌劇「セビリアの理髪師」
“今の歌声は” イェンデ
―歌劇「オリー伯爵」
オリー伯爵とアデル伯爵夫人の二重唱 “ああ!なんと言うあなた様の高徳への” フローレス&イェンデ
ガエターノ・ドニゼッティ作曲
―歌劇「ロベルト・デヴェリュー」
序曲
―歌劇「ランメルモールのルチア」
エドガルドとルチアの二重唱 “裏切られた父が眠る墓で~そよ風にのって” フローレス&イェンデ
シャルル・グノー作曲
―歌劇「ロメオとジュリエット」
第二幕 ジュリエットの家の庭園 間奏曲
“恋よ、恋よ!ああ、太陽よ昇れ” フローレス
“私は夢に生きたい” イェンデ
ジュリエットとロメオの二重唱 “わたしは、貴方をお許しいたしました~ああ、結婚の夜” フローレス&イェンデ
ガエターノ・ドニゼッティ作曲
―歌劇「連隊の娘」
序曲
“富も栄華の家柄も~フランス万歳!” イェンデ
マリーとトニオの二重唱 “何ですって?あなたが私を愛している?” フローレス&イェンデ
“ああ!友よ!、なんと楽しい日!~僕にとっては何という幸運” フローレス
オーケストラ演奏
※演奏順不同。
※表記のプログラム、出演者は2023年9月13日現在の予定です。やむを得ない事情により変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。曲目・指揮者変更によるチケットの払い戻し、日にち変更はお受けできません。
I | II | III | |
S | ¥25,000 | ¥29,000 | ¥18,000 |
A | ¥22,000 | ¥26,000 | ¥15,000 |
B | ¥18,000 | ¥23,000 | ¥13,000 |
C | ¥14,000 | ¥19,000 | ¥11,000 |
D | ¥12,000 | ¥15,000 | ¥8,000 |
U25 シート |
¥5,000 | ¥6,000 | ¥4,000 |
ペア割引[S,A,B席] | 2枚で1,000円割引 |
NBS旬の名歌手シリーズ2024-II
フアン・ディエゴ・フローレス&プリティ・イェンデ オペラ・デュオ・コンサート
入場券ご購入にあたり、下記についてあらかじめご了承ください。
表記のプログラム、出演者は9月13日現在の予定です。やむを得ない事情により変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。プログラム、出演者変更によるチケットの払い戻し、日にち変更はお受けできません。
※未就学児童のご入場はお断りします。
※本公演は政府の方針をふまえ、各自治体や劇場の定めた新型コロナウイルス感染予防のためのガイドラインを遵守し、細心の注意を払って開催いたします。なお、今後のコロナ禍の影響により公演の開催やお客様への注意事項に変更が生じる場合もございます。ご来場前には必ず弊財団公式ホームページ、Twitter、ご案内メール等でご来場時の注意事項をご確認くださいますようお願い申し上げます。
主催: | 公益財団法人日本舞台芸術振興会 |
後援: | 在日ペルー大使館 / 南アフリカ共和国大使館 |