〈オペラ・フェスティバル〉2009-2011 第3弾、第4弾
オペラは指揮者の力で決まる! 春のイタリア・オペラ 秋のドイツ・オペラ 2種の醍醐味を満喫できる2011年!
完全無欠の歌姫 グルベローヴァの名舞台
ドニゼッティ作曲『ロベルト・デヴェリュー』
演出:クリストフ・ロイ 指揮:フリードリッヒ・ハイダー
『アンナ・ボレーナ』『マリア・ストゥアルダ』『ロベルト・デヴェリュー』は、ドニゼッティの女王三部作と呼ばれる名作ですが、実際に上演される機会は決して多くありません。その理由は、主役を歌う歌手の問題です。つまり、これらの作品は優れたベル・カント歌唱をできる歌い手がいてのみ、上演が成立するというものなのです。現代最高にして完全無欠ともいえるエディタ・グルベローヴァが、これらベル・カント・オペラの"蘇演"に大きな功績を果たしたことは、オペラ・ファンには広く知られています。彼女の存在なくしては、ウィーンでもチューリッヒでも、ベル・カント・オペラが上演される機会は訪れなかったのです。 バイエルン国立歌劇場では、グルベローヴァ主演、クリストフ・ロイ演出、フリードリッヒ・ハイダー指揮によるプレミエが2004年に行われました。ドイツをはじめ、ヨーロッパ各地で活躍しているロイの演出は、エリザベッタは企業の女社長という現代の設定。それだけに、登場人物たちの苦悩や葛藤は観る者にも絵空事ではない感情として感じられることとなります。現代の感覚にマッチするセンスのよい美しい美術も高く評価されています。 最大の聴かせどころとなる圧巻のフィナーレ、エリザベッタが愛も地位も、すべてを捨てる決意をみせる場面では、エリザベッタが自身のカツラをとるという衝撃的な場面がありますが、これはグルベローヴァ自身のアイディアとのこと。グルベローヴァの圧倒的な歌唱と表現によって演じられるエリザベッタの苦悩に、誰もが涙をこらえられません。
■予定される主な配役
エリザベッタ:エディタ・グルベローヴァ サラ:ソニア・ガナッシ ロベルト・デヴェリュー:ホセ・ブロス 他
エディタ・グルベローヴァ Edita Gruberova ソニア・ガナッシ Sonia Ganassi ホセ・ブロス Jose Bros 指揮:フリードリッヒ・ハイダー
エリザベッタの恋敵サラ役を演じるソニア・ガナッシは、『ノルマ』のアダルジーザでもグルベローヴァの恋敵として共演している。共演者には、自身の声との相性という観点からも厳しい目を向けるグルベローヴァも認める実力派だ。 ホセ・ブロスのロベルト役は、2008年のウィーン国立歌劇場日本公演演奏会形式で大絶賛された。愛に苦悩する青年の熱演、いま再び!
※表記の配役は2010年6月10日現在の予定です。病気や怪我などのやむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。今回の引越し公演においても、予定されていた出演者がやむを得ず出演できない場合、(指揮者、出演の歌手であっても)代役を立てて上演することになっておりますので、あらかじめご了承ください。出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。最終出演者は当日発表とさせていただきます。