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2020/10/21(水)Vol.408

デビュー・ペアが語る
東京バレエ団「くるみ割り人形」の魅力
2020/10/21(水)
2020年10月21日号
バレエ
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インタビュー
東京バレエ団

Photos: NBS

デビュー・ペアが語る
東京バレエ団「くるみ割り人形」の魅力

ダンサーにとっては、舞台で踊ることがすべて(金子)

ーーコロナ禍で止まっていたバレエ公演が、9月からようやく再開されています。舞台に立つことへの思いに、何か変化はありましたか?

金子:外出自粛期間中はやはり、広いスタジオで動けないことがきつくて・・・。でも今思えば、自分の身体と向き合える貴重な時間でしたし、普段できないトレーニングに取り組めたことが再開後に生かされているとも感じます。それに何より、久しぶりに舞台に立ってお客様から拍手をいただけた時、大きな感動があふれてきて。ダンサーにとっては、舞台で踊ることがすべてだと、再確認できる機会にもなりました。

池本:バレエ団からのサポートがあったおかげで、僕は自粛期間中にきついと感じることはなかったんですが、子どものためのバレエ『眠れる森の美女』が延期になった時はしんどかったですね。8月に向けて身体を戻していこうとしていたのに、延期されたことで、別の公演のリハーサルが重なってきたりしたので・・・。でもいざ舞台に立ったら、「日常に戻れた!」という安心感で、しんどさは忘れてしまいました。舞台に立てるありがたさを改めて感じましたね。

金子:ああ、それは本当にそうですね。

池本:その時はお客さんを半分しか入れられなかったですけど、『くるみ』では満席にできる。感染予防対策のことを考えると不安もありますが、まずは素直に喜びたいと思っています。

ーー"劇場に通う"という日常から離れてしまっている観客にとっても、クリスマスの風物詩のような『くるみ』は、その日常を取り戻すいいチャンスになりそうです。

金子:ぜひそうしていただきたいですね! 『くるみ』は子どもから大人まで楽しめる、バレエの代名詞のような作品。私自身、初めて観たプロの舞台が『くるみ』で、その真ん中を踊ることはずっと夢のひとつでした。夢が現実になる喜びを全身で表現して、自分が楽しみながら、お客様にも楽しんでいただきたいと思っています。

池本:僕にとっても『くるみ』は、プロになってから毎年のように出演してきた作品。東京バレエ団のヴァージョンで王子を踊るのは初めてですが、"例年通り"というつもりで観に来てくださった方に、東京バレエ団ならではの『くるみ』をしっかりとお届けできたら。今まで培ってきたものすべて出して、色々あった1年のいい締めくくりにしたいですね。

取材・文 町田麻子 フリーライター

Photo: Kiyonori Hasegawa

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東京バレエ団
「くるみ割り人形」全2幕

公演日

12月11日(金)19:00
12月12日(土)14:00
12月13日(日)14:00

会場:東京文化会館

予定される配役

マーシャ
沖 香菜子(12/11)
秋山 瑛(12/12)
金子 仁美(12/13)

くるみ割り王子
秋元 康臣(12/11)
宮川 新大(12/12)
池本 祥真(12/13)

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
児童合唱:NHK東京児童合唱団

入場料[税込]

S=¥11,000 A=¥9,000 B=¥7,000
C=¥5,000 D=¥4,000 E=¥3,000
※ペア割引[S,A,B席]あり
※親子ペア割引[S,A,B席]あり

U25シート ¥1,000
※NBS WEBチケットのみで11/5(木)20:00から引換券を発売。

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